4ポストの次は7ポストです。
4ポストに3本アクチュエータが追加になっています、それらはエアロローダーと呼ばれます。
前回ダウンフォースのない車は車重だけがタイヤを地面に押さえつけていると書きました、ではダウンフォースがある車はどうでしょう?
ダウンフォースがあれば車重以外にタイヤを地面に押さえつけることができます、ダウンフォースは走行風により車に下向きに働く力です、レース車の多くはダウンフォースを使って車体/タイヤを地面に押し付けコーナーを速く走ります。
ダウンフォースのある車は走行中いつも車速と伴にダウンフォースが変化しています、ダウンフォースが車速の関数だからです。
ダウンフォースは車体に直接かかりますからダウンフォースが変化するとサスペンションに掛かる力が変化して車高が変化します。
ここで注意しておきますがダウンフォースが掛かると車体を押さえつけますから車重が増えたと錯覚するかもしれません、第84回で共振周波数を説明しましたがダウンフォースがかかった状態で共振周波数は変化するでしょうか? 答えは「しません」です、いくらダウンフォースで車が沈み込むくらい力が掛かっても共振周波数は変わりません。 ついでに言うとばねと重りのペアを月に持って行っても共振周波数は変わりません。
よく質量と力がごっちゃになってる人がいます、共振周波数の式に出てくるのは質量です、質量は地球でも月でも1kgは1kgです。
力は別のもんです、質量に重力加速度を掛けた物が地面に向かう力で重量です、だから重量は地球と月で違ってきます。
「1kgは9.8Nだから…」とか言う人がいますがkgは質量の単位でNは力の単位ですから質量と力がごちゃまぜなのをわざわざ言っているようなもんです。