2021年11月のクラブツーリングレポート

 こんにちは、昨年11月のツーリングレポートはKTM 640ADVの山内がお伝えします。

 もう半年以上経った実感がなく、ついこの間のようで、何年も前のような気
もする。歳と共に段々記憶が曖昧になってゆくがバイクに跨がる前にカウル
を見ると激しく歪んで塗装が剥げ落ちた箇所が目に入ってくる。帰路には気
付かなかったがハンドルバーの右側も大分曲がっていて違和感がある。何
れ交換しなければならない。
 ツーリング当日の朝は予定通り起床し、珍しく荷造りや支度が早くできて
出発したので集合場所のコンビニも集合時間より大分早目に到着することが
出来た。
 今回も相当な台数だが顔馴染みの方ばかりで初めて会う人はいないようだ。
確か雨が降る予防だったが、この時はまだ降っていなかった。各自昼食を購
入して出発。忘れてしまっているがいつもの入口ではなく、少し手前から短い
林道を経由して御荷鉾林道へ向かう。少し道に迷ったがBMW GS1200advの
藤原さんを先頭に出発して狭い暗い林道を登って行く。道に慣れるまでの緊張
が堪らなく心地良い。身体はまだ硬いが、この時に脳内モルヒネが少しずつ分
泌されているのだろう。眼鏡を掛けて0.3程度の視力の上に加齢で暗い路面が殆んど見えない。狭い林道なので何かあった時の為に前走者とラインが重ならないよう走る。身体がそろそろ慣れて来るかな?と云うタイミングで舗装路に出た。

  

  

 途中雨が降り出したので一旦停車し、皆レインスーツを着込む。延々と舗装路を走り、林道入口のいつもの広場で休憩する。ここで先に昼食を摂ったか、事が起きた後の帰路だったか想い出せない。
休憩も終わり土谷会長だったか、誰かに先頭を行けと言われた記憶で小雨振るなか御荷鉾林道を進む。この位の雨だと埃が立たず道が絞まって走り易い。
 大して走らないうちに紅葉を見に来たであろう一般車が徐行しており道を塞ぐ。後続の仲間の台数も多いしバイク乗りのイメージが悪くならないよう強引に抜かず、ここは紳士的に我々に気付いて道を譲るのを待つことにしようと車の後ろを徐行しているとGS1200advの藤原さんがスパッと右側から抜いて行った。「あ~ぁ、仕方ないなぁ」と直ぐに後を追いかける。
 バックミラーを見ると今日はヤマハTT250レイドに乗る稲葉さんもピタッと後ろに付けている。藤原さんの直後を走っているとカーブを曲がった後の直線で石を食らうのでラインをずらして林道の右側を走る。直線で私も稲葉さんも離されるがカーブで追いつく事を幾度か繰り返し、さて直線は無理なのでカーブで抜かそうかどうしようか、大人げないかな?など考えていると左側にある東屋を過ぎた辺りの長めの直線で一気に藤原さんに離される。
 食らい付こうとアクセル全開で飛ばしていたが、石を踏んだようでフロントに大きな衝撃を受けたと感じた時には既に遅く、車体が大きく浮き、ハンドルが左に大きく振られたまま着地したので車体は遠心力で右側の斜面に投げ出された。自分の身体も宙に浮き、先に車体が斜面をゴロゴロ落ちてゆくのが目に入って来た。それ以上下に落ちたらクレーン車でも回収は無理だろうと見ていたら木に引っ掛かって何とか止まった。自分もほぼ同時に斜面に着地し2、3回転して止まった。
 背中から落ちたようだがボディプロテクターとネックブレースを装着していて幸いにして痛みはない。落ちた場所が腐葉土で柔らかかった事も幸いしたようだ。この時にロープを持参してこなかった事を激しく後悔した。アフリカツインに乗っていた頃は必ず携行していたが嵩張るので最近は積んでいなかった。
 落ちた斜面の角度は45度以上はありそうだ、車体が引っ掛かった場所も路肩から6、7mはありそう。幾ら軽い車体(158kg)でも流石に道路に上げるのは無理かもしれない。「レインウェアを脱いだらライディングジャケットやモトパン、ブーツなどこの格好で電車に乗るのか? いやそれ以前にほぼ山頂付近から下界までどうやって下りるのか? さて家人にどうやって説明したものか?心配する家人の反対を押し切りこれからもバイクに乗れるのか?」など色々な事が脳裏を過った。

  

  

 道路に上がり路肩で待っていたBOC面々にロープの有無を尋ねたところ佐多さんが積んでいていて、さりげなくロープを用意してくれた佐多さんに後光が見えました。ありがとうございます。この恩は一生忘れません! 
 その後通りがかりのツーリングライダーの力添えも頂き何とか引き上げる事に成功。道路からロープを引いてくれた皆さん、足場の悪い斜面に下りて一緒に車体を引き揚げてくれた皆さん、特にず2、3年前に足を骨折したばかりで危険を顧みず斜面で車体を上げてくれた高橋さんにはこの場を借りて感謝申し上げます。カウルやライトは大きく歪んでいたが幸運な事にエンジンは掛かる。フォークやフレームは歪んでいないようだ。この後はゆっくり皆に付いて行き、往路で休憩した場所で再び休憩。この時に衝撃で下向きにずれてしまったハンドルバーの取付けを修正した。
 このあと復路では行きに通った短い林道を再び通り集合場所のコンビニで解散。この頃には雨も止んでいた。崖落ちしているくせに内心走り足りない気持ちであったところに藤原さんから「荒川(?)河川敷の未舗装路を走り繋いで帰りませんか?」と楽しいそうな提案を頂き随行した。昔ヤマハテネレ660に乗るハギーさんが『相模川カワクダール』なんて企画して何年か実施してたが参加した事はなく、帰路も楽しくツーリングできた。

  


 

 それにしても藤原さん、且つてはヤマハR1やBMW R1100Sでサーキットを走っていただけに林道だけでなく舗装路も飛ばしますな(笑)。最後は関越道練馬IC近くで解散。「後続の誰かが動画を撮っていて自分が弾き飛ばされて崖落ちするところを観てみたかった。妻には今回の事は話さずにおこう」などと考えながら雨の環八を帰路についた。
 今回はBOC皆さんにご迷惑をお掛けし申し訳ありませんでした。また私のバイクを引き揚げてくださり感謝申し上げます。ありがとうございました。

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