7月のクラブキャンプツーリングレポート

 こんにちは。グッチ@虎トラ号こと西口です。今回初めてのツーレポをさせて頂きます。ちょっと前に黄色エフロクからオレンジのトライアンフ・タイガー800XCに乗り換えました。クラブに入ってまだ一年と9ヶ月の新参者ですが、初めての方も多いと思いますので紙面をお借りしてちょっと自己紹介をさせて頂きます。

 トライアンフ タイガー 800XC
  水冷DOHC並列3気筒 12バルブ 799cc 6速
  フロント 21インチ リア17インチ
  サスペンション
   ・フロント 倒立式 245mm ストローク 220mm
   ・リア リザーバータンク別体型 ストローク215mm
  シート高 845mm / 865mm(高さ調整機能付き)
  燃料タンク容量 19.0 リットル
  車輌重量 215 kg
  最大出力 95PS / 70 kW @ 9300rpm
  最大トルク 79Nm @ 7850rpm

 私、生まれは和歌山、兵庫県育ち、6年前に仕事の関係で松戸に引っ越して参りました、齢54の関西人です。今月末、石神井に終の棲家を定め、また引っ越す予定です。
 初めてのバイク経験は13歳の時に兄貴の目を盗んで乗ったホンダベンリーCL90。たったの8馬力でしたが、初めてクラッチミートがうまくできて走り出した時の衝撃的な感動は今でも忘れられません。その後16歳からの38年間でバイクは17台ほど乗り継いできましたが、オフ歴は20代中盤から30代中盤くらいまで。
 空前のオフロードバイクブーム時代、GARRRRやBACKOFFが創刊され、スーパークロスが野球場にやって来た頃、私もオフバイクにはまり、DT200RやXR600Rでエンデューロをやってました。河内長野のプラザ坂下のイーグルカップシリーズ戦にも参加して、3時間レースでクラス2位に入賞したこともありますが、遠くは20年も昔の話です。
 その後はカーレースにはまったり、バイクはオンツーリングばかりでオフバイクからは遠ざかってましたが、仕事が忙しくてまとまった休みが取れず、学生時代に一度行ったっきりの北海道へまたツーリングがしたくなり、中古エフロクを購入。でも、その前に林道とかも走っておかないとなぁ、と思いはするも、関東の林道は全然知らないし、関西出身でバイク仲間はこちらには一人もいないしで悩んでいたところ、ネットでビッグオフロードクラブを知り、入会したっちゅう経緯でございます。
 おかげ様でその後随分と鍛えられまして、昔のオフの感覚がちょっと戻って来たというところです。前置きが長くなりましたが、土谷隊長がいくら長くてもよろしいというのでついつい。では、本題のツーレポです。

   

 今回は、福島県南東部、棚倉周辺を回ります。待ちに待った一泊キャンプツーリングですが、ビッグオフロードクラブキャンプとして原発の風評被害と戦うこの地を選んだ事に誇りを感じます。
 さあ7月21日朝。前日までは晴天続き、湿度も低くて涼しくて絶好のツーリング日和を期待して5時起床。ところが外はあいにくの小雨。おまけに肌寒い。こりゃ、メッシュジャケットじゃ寒いわと、ブ厚めのヤツに着替える。これ、トライアンフ純正で背中にTRIUMPHって入ったやつ。ミーハーな私は秘かにうれしいのです。
 今日はトラ虎号のお披露目の日なので気合を入れて6時に松戸の家を出発、ところが集合時間の30分以上も早く第一集合場所、東北道佐野SAについてしまう。皆さんが集まっているところに新しいバイク、上から下まで新調したウェアでカッコよろしく横付けしてやるぜ、と思ってたのに誰もいないや。なーんだ、がっかり。
 朝飯を食ってバイクに戻ってみるとアフリカツインが一台到着している。でも荷物が薄めのトップケース一つ。今日はキャンプでテントもいるのに、こりゃクラブの人とは違うわ、って思ってると、これがなんと二木さんでした。さすが達人!めっちゃ荷物がコンパクト!
 そうする内に、KLE400川島さんが到着。あれ?ヘルメットが違う。あ!私が欲しいと思ってるアライCT−Zだ!いいなあ。で、「いいなあ川島さんのヘルメット」って言うと。「いいなあトライアンフ!」って返してくれた川島さんて大好き!その後、R100GS・PDの辻さんやR100GS松田さん、カジバELEFANT900M土谷隊長が次々到着し、第二集合場所の白河インターに向けて出発することに。
 しかし、高速道路でのトラ虎号はほんとに快適だなあ♪♪。スロットル一捻りで前のクルマ集団を一気に抜き去ることができる。これで、オフも入れるなんて、あ〜、やっぱりコイツにして良かったなあ!なんて、あとで林道でエライ目に合うことも知らずに一人でニンマリ。

  

 そして9時頃、白河インター前のローソンに到着すると、R100GS藤原さん、そして私にとっては初対面で盛岡から参加のアフリカツイン梅田さん、今回初参加のR1100GS小林さんが待っていました。そしてちょっと遅れてアフリカツイン高橋さんが「寝坊した〜!」と到着。
 しばらくバイク談義の後、「じゃあそろそろ行こうか。」っと土谷隊長の一声で全員エンジン始動。本日一本目の林道、白河関脇林道(1本目)へ。
 だいたい、オフバイクっちゅうと、「ドコドコドコ!!」とか「タタタタタタ!!」とか言うもんだが、このバイクときたら3気筒なので「シュオー!シュオー!シュオン!!」って言うあんばい。林道で「シュオン!」だから違和感いっぱい。変な感じ。
 深い緑に彩られた山が発する清涼な空気を気持ちよく切裂き、どんどんテンションは上がります。雨上がりの締まった道は走りやすく、本日最初の林道としてはまあまあ乗れたかな?なんて気を良くしてると、次は白河関脇林道(2本目)。ここは途中から結構深い砂利のつづら折れ道に続く。
 あれ?なんだ?全然曲がれない。フロントが逃げるような気がしてめっちゃ怖いし!アフリカツイン高橋さんが後ろからどんどん迫って来るが、全くペースがあがらない。途中の分岐路で先頭集団が待ってくれていたが、そこで高橋さんに「ごめん、先に行って」と先を譲る。高橋さん「どうしたの?なんか乗れてないねー」と言い残し先を進むが、やっぱりどんどん離される。

   

 なんだこりゃ?ロードスポーツで林道入ったみたいな感じ。ハンドルは遠いし、脇の間にでっかいエンジンを抱え込んでるみたいな感じ。こうなると、もう恐怖が先に立ち、全然楽しくない。で途中休憩。あれ?先頭の梅田さんアフリカツインが倒れている。後続を待機中に止めてたバイクが勝手に倒れたようだが、「ああ、ほんとだ〜」って全然気にしていない様子。いやあ、漢(おとこ)だなあ! そして白河関脇林道が終了。ここでちょっと休憩。「はあ〜・・・今日は乗れてないのに先は長いなあ・・・トラ虎号、こいつ重いし乗り難いし、ちょっと失敗だったかも?」と少々落ち込み気味の私。そしてUターンをしようとハンドルをいっぱい切ったところでやってしまいました。エンスト!で、立ちゴケ!うわー!新車が〜!右側タンク樹脂カバーとハンドプロテクターに傷が!!高橋さんと二木さんに起こしてもらい落ち込む私。すると松田さん、すかさず写真をパチリ!あ〜ァ・・・・・・
 次に向かうは大森林道。ここで、高橋さんが梅田さんのアフリカツインと交換して激走。なんでも梅田さん行きつけショップのスペシャルチューンが成されているそうで、めっちゃ速くて乗りやすいらしい。でも、車高がさらに上がっているので身長170センチくらいだと片足だけでもツンツン状態となる。でも高橋さん「これ凄い乗りやすい!!」って大喜びでガンガン先を行きます。
 で、あっという間に見えなくなったな、と思った矢先に高橋さんたらUターンで痛恨の立ちゴケ。高橋さん、あと5センチ身長欲しいですね我々・・・・(爆)。でも梅田さんは、立ちゴケなんか「全然オッケー」って気にしていない様子。いやあ漢(おとこ)だねえ。

  

 で、八溝真名畑林道入り口。ここで最後尾守備の松田副隊長が「誰かリヤステップ落としてなーい??」って走ってくる。すると辻さんが、「あ!俺のだ!」ってことに。右のリヤステップのボルトでパニアケースを共締めしているので、これが無いとパニアケースが脱落してしまう。決して安くない部品。急いでステップを拾いに戻り、装着を試みるが、ナットが無いので付けられない。こりゃ針金かなんかで応急処置かな?って思ってると、土谷隊長はバイクの工具入れの中から何かの箱を持ち出してきた。中には色んなサイズのネジ類が大量に入っている。ちょっとやそっとじゃこんなにたまらないですよ。いやあ、数々の経験を積んできた人の年季の入った宝箱です。脱帽っす!!しかし残念ながらピッチが合うナットが無く、左ステップのボルトナットをはずして使用し、一件落着。  そこからは八溝真名畑林道に入るが、走りやすい下りの林道で何事も無く通過。腹が減ったので、はなわの道の駅で昼食となりました。道の駅内では餅つきをやってたりで、なかなかの盛況ぶりです。風評被害を吹き飛ばせと、町の人の意気込みを感じます。
 予定より遅い昼食となり、みんなマッタリとしてしまい、なかなかさあ出発とはなりません。予定ではあと一本、坂庭入宝坂林道を走るんだそうだが、おじさん方はみんな食後でトローンとした状態。「今日は林道はこれくらいにして、早めにキャンプ地に入ろうかぁ」の土谷隊長の提案に全員異議なーし!
 ここで、本日初参加のR1100GS小林さんは用事があると言う事で先にご帰還。「皆さんで飲んでください。」と地酒を頂きました。ありがとうございました。鮮やかなイエローのヘルメット、決まってましたよ、小林さん!次回は是非夜の宴会にもご参加を!

  

 で、本日の宿泊先は鹿角平観光牧場。広大な牧草地の中、ふわふわな草の上でどこにテントを張ってもいいらしい。晴れていれば降るような星空が見れるとの事。今日は、あいにく霧雨が続く天気だが、バーベキュー場の大型テント内を自由に使わせてくれるとの事。到着後、各自テント設営のあとは、お楽しみのバーベキューです。松田さんちのアキ奥様がワゴン車で、バーべキュー材料とアルコール類等の物資調達をして来て下さってたのでありがたかった。 
 後から、稲葉さんがいつものアフリカツインではなく、奥様連れでクルマでご参加。その後、R80GSスラッシュ篠原さんが飄々とソロで登場。その後、波塚さんがWR250をクルマ積載でご参加。KTM LC8・990S早坂さんが遅れてご参加と、どんどん賑やかになっていきます。松田さんちのシェパードのハクト君もご参加だが、こちらは少々緊張気味でおいそれとは触らせてくれないらしい。まだまだヤンチャで問題犬らしいが、恐れず、なんとか手なずけようとする梅田さん、藤原さん。「俺のこと忘れんなよ!」ってハクト君に念を押す土谷隊長。それぞれ好きなことをしておいしく飲んで食って夜が更けていきます。


   

 そこでみんなが順番に自己紹介をすることに。中でも、土谷隊長の話にはジーンと来るものがありました。クラブ開設20年。ツーリングに2〜3人しか来なかった事もあったとか。でも続けてきて良かったって。ほんと、隊長の人柄あっての20年継続なんですねー。

  

 夜もふけて翌朝。朝飯食おうと思って湯を沸かしてると、大きな人が一人増えているような気が・・・あれ?R1100GAS岡田さんが朝から合流でした。
 出発前の記念撮影のあと、「私のトラ虎号、何か思ったより乗りにくいんですよねえ」ってことになり、岡田さん、高橋さん、川島さんらと相談。トラ虎号君はシートが二段階の切り替え式になってる。日本人平均的身長な私は当然Lowにセットしていたが、いっぺんHighで乗って見たら?ってことになった。
 LowはHighに較べて2センチ程シート高が下がると同時に座る位置も2センチ程度後に下がる。だから乗りにくく感じる。高い方がいいかも?ってことに。ますます足が付かず立ちゴケが怖いが、ふーむ、やってみよう。

  

 帰り、林道に向かうまでの舗装路で、波塚さんのWR250を借りて先頭を走る梅田さんが、突然の転倒!反対車線まで転がって行きます。何が起こったのか!?と見ると、チェーンが切れて食い込みタイヤがロックした模様。いやはや対向車がいなくて本当に良かったです。そこで波塚さんはクルマにWR250を積み換えご帰還。また、会いましょうね!梅田さんは幸い怪我も無く、ご自分のアフリカツインに乗り換え何事も無かった様に走り出す。いやあ漢(おとこ)だねえ!

  
 
   

   

 あとは、昨日行かなかった坂庭入宝坂林道を経由して八溝真名畑林道、大森林道、白河関脇林道の順に帰ります。ところがそこでシートをHighにした効果がすぐ出た。よりタンクに近く高く座れるので、本来のオフ車乗りができます。昨日下りだった八溝真名畑林道は今日は登りとなって、ガンガン空けれるし、いやあ楽しい!シート高、ライポジでこんなに変わるとはねえ!やっぱ、こいつにして良かったぜい!高橋さん、今日は先に行かせてねえ!

  

 最後に山を降りて今日もまた遅めの昼食となりみんな腹ペコで寄ったのは、ライダーズピット白河関ってところ。蕎麦が美味かったが、風呂もあり宿泊もできるって事。また、「白河関通行手形みちのくプロジェクト実行委員会」と言うイベントを開催しており、白河関発の通行手形やキーホルダーがゲットできるらしい。復興の意気込みを感じられてすばらしいね。で、次回9月のツーリングもここを起点にして宿泊宴会後、林道を走ろうと言う事になった。いやあ、ツーリングをするだけで何かお役に立てるなんて有意義だ!って事で大いに盛り上がり、解散となりました。いやはや楽しかった!

  

長文、お付き合いありがとうございました。だって土谷隊長がいくら長くてもよろしいって言うんだもん・・・・
PS:その後、Highシートのまま3センチ車高短した私は、屁たれでしょうか?(爆)