5月のクラブツーリングレポート


 2008年5月のツーレポは「99年式の金色腹出郎」に跨る犬好き男、武石が担当します。
 ここ暫く鳴りを潜めてましたがまた復活の兆しが有るような無いような、皆さん4649です。

 1.プロローグ
 前日、アパート探しで本庄市内を不動産屋のクルマでうろ付いた後、日も暮れたのでお気に入りの谷川岳ユースに向う。(お得意の前泊ですな、ここはお酒が美味しいんですよ)
 前橋辺りから降り始め、じき土砂降りに近い状況になってきた。真っ暗な高速を、水しぶき巻き上げながらずうっと駆ける。ハイドロプレーンを恐れてか四輪車は80くらいに抑えているようだが、プロックパターンのオフタイヤの二輪車は強い、右側車線をひたすら走る。
 水も滴るイイ男になってユースに到着、カッパを脱ぎ捨てワゴン車で温泉に向う車中、何故こんな天候なのにバイクで来たのかをオーナーさんに語って感心される。「明日のツーリングはきっとキャンセルでしょう、ゆっくりしてってくださいよぉ、ハハハ」…でもBOCって土砂降りでも必ずやるクラブだもんね。
 翌朝、クラブ掲示板をチェックしてくれたオーナーさんが「皆さん集まってこちらへ走り出してるみたいですよ」と呆れ顔で教えてくれる。…きっとそうだと思ったんだ。

  
 
 2.久しぶりの再会
 一緒だったお嬢様達とユースの朝食をいただき、ワン区間だけ高速に乗って第二集合場所に向う。定刻にちょっと遅れて元JAのコンビニに到着ぁ―く。いやぁ見慣れたバイクに見慣れないバイク、懐かしい人たち。場所的に期待してたエルフ熊波氏(こう書くとハーフみたい?)は今回来てない様子。
 ややあって、KTM宮田氏に篠崎画伯、二木さんに奥田さんも登場…とメンバーが揃う。高橋さんは勢い余って隣のGSでコケそうになったそうな。携行食糧を調達して(俺は何故かヘルシア緑茶を)いざ出発。

 3.秋鹿大影林道
 雨が上って空には片雲が流れている状態、気分は明るい。幹線道路から県道、村道とだんだん細くなりいよいよ林間コースへ、その初っ端、ゆびら荘の看板横目にダートの登りが始まった直後、強烈な縦溝状の雨裂が目の前に出現!あっと思った瞬間に前輪を捕られて…そのままズルッとイク…かと思ったけど辛くも立て直しに成功。後続メンバーもかなりヤバかった様子。少しは慎重になろう。今日はコケるようなハシリ予定してないからねー。
 渓流沿いの、なかなか良い具合に荒れた林道を前後して走る。長雨の後にここを通過するのは我々が最初だろうな。引き締まってるを超越したレベルで路面のあちこちから水が噴き出してるし、ゴツ石に枝葉まで散乱してる。単独だったら間違いなく引き返すだろう。その前に林道走ろうなんて考えないだろーな。

  

 不思議と不安感もなく、だんだん調子が出てきて、コーナーの度に寝かして開けるのが心地よくなってきた。高橋さんのアフリカを追走するのがかなり良い感じ、同じホンダのバイクだからか、きっと運転特性が似通ってるんだろうね、走り方まで似てるような。途中何度か休憩をはさみながら峠近くの白砂帯、下りの深砂利笹薮帯を経て四万側の秋鹿集落に降りる。
 
 4.万沢林道
 続いて四万からBOCお得意の万沢林道へ突入。ここも負けず劣らず変化に満ちた快走路で、ぐんぐん距離が伸びる。山の緑に身もココロも同化した頃、いちばん標高が高い辺りの林道脇に高さ5mくらいのヒルクライムスポットあって、松田さんと宮ピーが戯れている。そうかこれもお約束だったね。
 広島へ行っちゃった山本氏と赤いバイク(カウルが見事に割れてたっけ)が頭に浮かぶけど俺も真似して駆け上がる。右のは怖いから左の女坂?にしよう。中途半端は危ないから思い切って回転上げてクラッチポン。ぐわっと上がりきる直前にちょっとしたギャップがあったものの難なく登頂。いやあ、誰か拍手喝采してよぉ。その後みんな真似してたみたいだけど一応全員セーフでした。これもBOCの実力でしょう。
 くねくね道をずうっと下って沢筋を幾つか過ぎた処で、突如ホッカイドーのようなストレートダートが出現。これが楽しみだったんだな。さっそく宮ピーと松田さんがダッシュ、その後をしずしずと付いて行く。これってかなり長いよなあ、でもなんで此処だけワイドストレートなんだろ、採石ダンプのため?この長くて素敵なストレートのお終いに大きなS字カーブがあって、そこにはデジカメ手にした隊長の姿が。お約束の走行写真ですね。

   

 カメラの前を気合入れて走って十分離れた路肩にバイクを停める。ひととおり全員撮り終わったところで今度は動画撮影するからともう一度走ることになり、最初にXR250の松田さんが切れのイイ排気音を響かせながら通過、スーパートラップ?迫力あるなあ。続いてアドベン改めKTMサイトー氏がえらい勢いで突っ込んで来たけど、コーナーでかなり孕んでこれはヤバいぞ状態。路肩にたむろしてる我々の鼻先を駆け抜け、ひぇーっと首を振った視線の先には路肩停車中の我がバイクが。完全に衝突コース。うおぉーっと皆が絶叫する中、辛くも衝突も転倒もせずにぎりぎりセーフ。見物してた我々の度肝を抜いたのは言うまでもありませんでした。
 まあそんなこんなでS字区間を行ったり来たり。ヌタ場にハマった人も居たりしたけど、幅広ダートを我々だけで貸切状態だったので満足いくまで遊びました。

 5.野反湖の湖畔で
 六合村側の国道に出て野反湖まで登っていく。観光客のクルマも居るし俺たちは紳士だからまったり走る。
登るにつれ冷たい雨が落ちてきた。湖畔に出ると高原の風景。標高1600ぐらいあるからなあ、笹原に残雪が拡がってて景色は良いんだけど霧雨で寒い。いんだけど早く風を避けられるところで飯を喰いたい。車道終点のレストハウスに到着。
 よかったぁ〜、ちゃんと営業してたよ。地元の方らしいおじちゃんが炉端に座るよう勧めてくれる。なんとか詰めて全員座れた。こんがり焼けてそうなイワナの串焼きも魅力だけど、温かくて食べ応えのありそうな山菜うどん(大盛り)をいただく。皆さんも十分満足した様子。ここ来て良かったぁ。満ち足りた気分で再出発。
 湖尻の展望台で少し視界が戻ってきたようだ、立ち寄って集合写真を撮る。少しは風も収まったかな、なんだかイイ感じ。しかし俺たちやってることおんなじだねぇ、10年前とちっとも変わらん。

 

 6.帰路でアクシデントが
 再びR405を下って万沢林道経由で来た道を戻る。ロマンチック街道よりこっちの方が近いからって、秋鹿大影と合せて片道34キロの林道を往復で68キロだからね、おかげで十分ダートを堪能できるぞ。
 お腹も満足、走りも満喫、まったりモードで林間コースを流していたら、突如どうってことのない場面でフロントのふらつきを立て直せなくなり、ズサッて感じで右に転倒。あれぇ何でだろぅ?後続が来る前に起そうとサイドスタンドに手をかけたところで奥田さんと土谷隊長が到着。見れば判るのに「どうしたの?」「転んじゃったよ」「何でこんな処でコケるんかねぇ、でもそんなもんだよな」…怪我がないと見るや早速カメラを構えるから、俺もお約束のポーズをする。そう、話題を提供しなくちゃね…ハハハ。
 起してみると、ブレーキペダルがあさっての方向を向いている。何時も思うけど、この手のバイクはロードバイクの造りだからこうゆう所がネックだよね、ペダルやられたの何度目だろう。隊長備品のでかいメガネレンチを引っ掛けて強引に戻す。ポッキリいきそうでスリルがあるね。緑色の液体が滴ってる、冷却水だな、ひん曲がったアンダガードにラジエータホースが押されてヤバそうな状態。でも何とか走れるように手当てして先へ進む、待ちわびてたメンバーと合流。ずいぶん待たせました、ご心配おかけしたようで…。ハイ、こけたのは私でございます。

  

 そこの広場で改めてバイクを見てみると、エンジンガードがかなり曲がっててFフェンダに干渉してる。右に曲るときの違和感はこのせいか。曲がったものは曲げ返して直すしかないなと、石で叩いたりしてもやっぱダメ。こうゆうときBOCは頼もしいよね。大勢で力を合せて引っ張ったらホントに戻ってしまった。歓声の中、これでなんとか東京まで帰れるわいとほっとする。
 最後のハプニングで盛り上がった後、里に降りる。ここで温泉組と直帰組に分れ、自分はまったりメンバーと露天風呂でくつろぐ。今日は悪コンディションの中を走り出して予定のコースを全部走破したんだもの、充実感たっぷり、二木さんなんかも心から愉しそう。
 最後は皆んな揃って月夜野から高速乗ってまっすぐ帰りました。私は東松山から下道経由で国分寺まで。皆さんお疲れさまでした。ところで私(武石)は8月より転勤のため本庄市近郊に引っ越します。バイクは置けないかな、皆さんツーリングのついでに寄ってくださいね。