07年5月のクラブツーリングレポート

 2007年5月のクラブツーリングレポートは、「Black African」こと二木が
初担当します。2002年最終型の黒のアフリカツインに乗るいつも日焼けし
たちょっと放浪癖のある男ですが宜しくお願いします。


 1)集合場所へ。

 待ちに待った5月20日(日)は天気予報どおりの爽やかな五月晴れ、日
の出と共に4時頃目覚める。集合時間に早すぎるのでもう少し寝ていたい
ところだが、支度をして5時過ぎに出発。川越街道の朝霞あたりで前方に
美しい山並みが見え、絶好のツーリング日和を確信する。所沢ICから関
越道に入るが、時間調整もかね時速90KM程度で美しい富士山や秩父の
山並みを楽しみながら流す。アフリカツインの快適クルージングスピードは
90KM程度だったことを久しぶりに想い出す。
 第一集合場所の高坂SAに6:10到着、この時間はバイク自体がまだ少
なく、メンバーもまだ来ていないようだ。うたた寝しようと試みたが、強い陽
射しとはやる心で落ち着かず断念。集合時間の7時にバイクパーキングに
行くと、ボチボチ集まっている。
 渋いR100GS松田隊長から土谷会長は今回不参加と聞き残念、いつも元気なKTM520EXC宮田さん、GWに北海道を走ってきたアフリカツイン合田さん、ドレスアップされたアフリカツイン稲葉さん、懐かしさを感じるパリダカモデルのR100GS池内さん、新パリダカモデルのF650GS吉田さん、集合場所までお見送り参加の旅バイク仕様R100GS岡田さん(次回は一緒に走りましょうね)、そしてお名前忘れましたが、宇都宮からお試し参加のXXさん(今回はマシントラブルでオンロードモデル参加)。

 

 7:30頃に第二集合場所に向けて五月雨式にパラパラ走り出す。自分は快適クルージングスピード関越道をゆっくり流す。藤岡JCTを過ぎるあたりから前方にやや雲が多くなる。後方の東京や左手の軽井沢方面は青空なのにね、やや気分が盛り下がる。沼田IC前のローソンに8:40到着。ここで、今回の林道案内人きれいなブルーのKTM950ADV長谷川さん、オレンジのKTM640ADV和田さん、集合場所までお見送り参加の新潟波方さんと合流する。

 2)赤倉林道へ。
 ローソンで各自昼食の用意を済ませ、お試し参加の宇都宮のXXさんと波方さんとはお別れ、波方さんの「まだこしばらくこの辺にいるから、トラブったら電話してね」が心強い。KTM950ADV長谷川さんの先導で9:30頃林道に向けて出発。今回のツーリングは、KTM3台、BMW3台、アフリカツイン3台の総勢9台、偶然3台ずつのチーム編成となった。川場から赤倉林道へ突入する。
 長谷川さんを先頭に、宮田さん、和田さんのKTMトリオが嬉々として走り出す。林道に入ると、緑一色リューイーソー、シールド越しに甘酸っぱい新緑の匂いを感じ、ボルテージが上る。赤倉渓谷沿いの林道は、路面は適度に荒れており、水溜りも多い。始めのうちは汚れまいと水溜りを避けていたが、そのうち面倒になってきた。ふと我に帰ると前後にバイクなし、ソロツーリングモードになる。
 おっと、崩落箇所だ、ストップ。林道の赤倉渓谷側が大きく崩落し、山側の約20%しか残っていない。バイクなら通れないことはないが、「さっきの分岐で道を間違えたかな? いやいやそんなことはないだろう。しかし、こういう局面では普通先行車は 待っているものだろうし・・・、KTM3台が発進した轍のあとも認めらないし・・・、ウーンおかしいな。」と一人思案していたら後続車が来て一安心。松田隊長がマップを確認、やはりこの道で正しいようだ。

 

 松田隊長、吉田さんと3人で崩落箇所をクリアーしてKTMを追うことに、合田さん、稲葉さん、池内さんはUターンしてR120で合流することにした。少し走ったところでKTMトリオと無事合流できた。KTMトリオはさっきの崩落箇所をためらいもなくパスした模様、後で聞いたら長谷川さんはこのあたりの林道を良く走りにきているそうだ、納得。さて赤倉林道を走破し、R120にでたところで休憩。この間、松田隊長はUターン組を探しに行き、ほどなく無事全員合流。

 3)栗原川林道へ。
 いよいよメインの40KMダート栗原川林道へ。追貝の林道入口は複雑で分かりにくいが、長谷川さんの先導で迷わずに楽チン、助かります。この林道は日本百名山の皇海山登山口へのメインルートでもあるため登山客を乗せたマイクロバスも走る。交通量が多いので対向車に注意しながら走る。数百メートルのストレート、ガレ場、マディー、水溜り、落石と路面状況は多彩だ。素掘りのトンネルもあったりする。長い林道なので途中休憩。
 なかなか来ないなあと心配していたら、池内さんのBMWが不運のパンク、松田隊長と共にゆっくり自走してきた。怪我がなくて本当に良かった。フロントタイヤはすでにリム落ちしており、早速宮田さんを中心にパンク修理にかかる。交換用新品チューブやらパンク修理キットやエアポンプが次々にメンバーから供出される、さすがBOC。自分はタイヤバンドーしか持っていない。宮田さんは手馴れたもので、いとも簡単にチューブを取り出してパンク箇所を発見。リム打ちのパンクと思われるので、慎重に他にパンク穴はないかチェックする。幸いチューブ交換まではしなくても良いとの判断、パッチを貼ってエアを入れて約30分で修理完了、宮田さんお見事!(宮田さんの最短記録は自称13分とのこと、脱帽)

 

 お昼も近いので先を急ぎ、皇海山登山口で昼食となる。トップボックスに安易に放り込んであった助六弁当はグシャグシャになってしまったが、それでも山で食べるごはんは美味しい。ここはきれいなログハウスのトイレもあり、川に下る道もあり、ちょっと遊べそう。車も多いが、オフロードバイクもいつになく多い。林道でこんなにバイクに出会うのは久しぶりだ。ただ、東京方面はあれだけ天気が良かったのに、ここ群馬北部は雲が多く、日が陰るとやや肌寒ささえ感じる。
 さて後半スタート。忘れないうちにと、恒例の走行写真撮影のために松田隊長が先発し、間隔をあけて各車がスタートする。撮影地点は上りストレート、激写すべく体を張って林道中央にしゃがんでカメラを構える松田隊長、毎度有難うございます。でも、小石でも当てたら大変だと思いアクセルが緩みます。
 ここからはやや道幅は広がるものの、まだ登山客向けの整備がされておらず車の通行は困難。残雪はないが、がけ崩れで道幅が半分になったり、雪だるまほどの大きな岩が林道中央部に鎮座していたり、春先特有の荒れ方をしている。注意力を、対向車から路面状況にモードチェンジ。

   

 ひとしきり走ったところでベルティを見つけ休憩(掲示板に書き込みがあったベルティ氏だ)。ベルティはイタリア製のバイクで、買収されてもう存在しないらしい。車格は125CCクラスだが排気量は600CC近くもあるオフ車だ。触らせてもらうと、とにかく細くて軽いのにビックリ、車高は高く小鹿のバンビちゃんみたいだ。勧められるままに宮田さんが代表して試乗させてもらう。「ハンドリングのクセに慣れたら、ポテンシャルはかなりのものだろう」とのインプレ。

 4)新地林道、小中新地林道へ。
 新地林道への分岐点でゲートオープンを確認し、いざスタートというところで何故か稲葉さんのアフリカツインが動かない。メインキーをオンにしてもセルが回らず、ライトやウィンカーも作動しない。ヒューズ切れではないか(松田隊長)、メインスイッチの接触不良でないか(自分)、と皆めいめいに原因追及。シートをはずしヒューズBOXを確認したが問題なし、再度メインスイッチをオンにするとライトが一瞬復活した。メインスイッチの接触不良なら厄介だなと思っていたら、宮田さんがユルユル状態のバッテリー端子を発見、締めなおしたら見事復活。トラブルシューターとして大活躍の宮田さんに座布団1枚!
 新地林道を抜け最後の小中新地林道へ。ここで、松田隊長よりブリーフィング、「この先ゴロゴロ石だらけの急坂につき、停止すると再発進不能の恐れがあるので要注意」。いきなり10度近い急な上り坂、おまけに川原のように石だらけ、跳ね上げる石に悲鳴をあげるアンダーガードに心が痛む。対向車が来たらすれ違うのに厄介な林道である。
 さて、切通しの袈裟丸峠を越え、ところどころ断続的に舗装箇所が現れると長かったダートもそろそろ終わりだ。ゆったりとしたペースで県道、国道と下り、くろほね道の駅に16:00過ぎに到着。これだけ走ったのにまだ陽が高いのはKTMトリオに引張られていいペースで走れたからだろう。

  

 大きなトラブルもなく、変化に富むダート約60KMを走破した充実感につつまれ、まったりする。KTM、BMW、アフリカツインの各チーム毎にバイクを並べで記念撮影をして解散、高速組と下道組に別れてそれぞれの家路につく。良い一日でした。