2019年 ダカールラリー 速報!

 南米開催11年目の今年のダカールラリー。
昨年2号車の菅原照仁選手が総合カミオンクラス8位という快挙を上げ、さらにパワーアップした2台の日野レンジャーの模様をお伝えしていきます。同時にモト・クワド・オート・S×S(ミニバギー)のトピックスも同時にお伝えします。
 
(写真提供 日野自動車(株) / ダカールラリー公式HPより)

ダカールラリー 1月12日 STAGE-10 総合リザルト。

カテゴリー 総合順位 ゼッケン ドライバー チーム TTL-タイム
モト 1位 003 TOBU PRICE RED BULL KTM FACTORY TEAM 33:57:16
クワド 1位 240 NICOLAS CAVIGLIASSO DRAG'ON RALLY TEAM 44:01:54
オート 1位 301 NASSER AL-ATTIYAH TOYOTA GAZOO RACING SA 34:24:56
S×S 1位 360 FRANCISCO LOPEZ CONTARDA SOUTH RACING CAN-AM 42:19:05
 カミオン 1位 500 EDUARD NIKOLAEV KAMAZ MASTER 41:01:35
トップとのタイム差
日野レンジャー1号 --位 517 菅原 義正 HINO TEAM SUGAWARA STAGE-2 リタイヤ
日野レンジャー2号 9位 510 菅原 照仁 HINO TEAM SUGAWARA 11:54:15
                                                                                    ペナルティ含まず

DAY-12
1月16日






STEG-10 セミマラソンの日野レンジャー1号車


 ペルーのピスコ周辺で行われた、112㎞のSSと247㎞のリエゾンの最終日。距離が短い事や最終ステージと言う事で、各車無理な走りはせずゴールを目指した。SSでは2度・3度アタックする砂丘もあったが、日野レンジャー2号車は、手堅いペースでSSを9位でゴール。これでカミオンクラス総合9位の順位が決定した。

 ゴールセレモニーが行われるリマの市街には、多くのファンが殺到し、2輪、クワド、4輪、S×S、カミオンが順番にボディウムに上がり、完走と栄光のゴールに、観客に手を振りながら、表彰された。
 最終的には、カミオンクラスの完走率は34%。例年になく厳しい完走率の中でも、日野レンジャーは、その性能と信頼性、チーム一同の気持ちが、結果となって表れた。そして、カミオン1万㏄以下クラスでは、クラス10連覇を成し遂げた。

 DAY-11
1月15日
 




 STEG-9 セミマラソンの日野レンジャー1号車

 前半での本線リタイヤ後、セミマラソンクラスで、ダカールラリーを走り続けていた日野レンジャー1号車、菅原正義ドライバー・櫻井亜仁ナビゲーター組は、今日の前日までのステージで、規定時間内にゴール出来ず、セミマラソンクラスでのリタイヤも決定になってしまった。今後は、チームの一員として、2号車のサポートとアシスタントとして、ゴールのリマに向かう。

 日野レンジャー2号車は、難しいピスト(チェックポイント)に時間を取られたが、全部のポイントを探し出し、柔らかい砂の路面に苦労しながらも、無事に走り切った。カミオンクラスでも総合順位9位を堅持した。


櫻井亜仁(1号車 ナビゲーター)
「初めてのダカールラリーは大変ですが面白かったです。砂丘が雲より高いところもあり、スケールの大きさに驚かされました。チャンスがあれば、また挑戦したいと思っています。」
DAY-10
1月14日
 
 





STEG-8  SSでスタックも、さらに順位を上げる。

 ピスコ周辺の砂漠で繰り広げられた本日のSSは359㎞。難易度の高いこの砂丘で、山の上で亀の子になりスタック。40分のタイムロスをしていまい、SSチェックポイントでは12位と後退してしまった。しかし、その後の走りで挽回し、トータルでは、10位でゴールし、カミオンクラス総合8位となった。

菅原照仁(2号車 ドライバー)コメント
「朝のスタート直後は霧で視界が悪かった。ピスコの砂丘はマルコナに比べると走りやすい。スタックは悔しいですが結果的に順位には影響しなかったようです。」

 S×Sクラスでは、後輪駆動の簡易なバギー車両で、フカフカな砂丘でもその機動力の高さを生かし、軽々と超えていく。反対に車高の高いカミオンは、砂丘の進入角を間違えると簡単に横転してしまう

DAY-9
1月13日





STEG-7 ループコースで上位へまた一歩。

 本日のSSは、323㎞のループコースで行われた。今大会、3度目のエリアでの走行となり、間違えやすい轍を、日野レンジャー2号車の羽村勝美ナビゲーターは的確指示で、菅原照仁ドライバーをゴールへと導いた。
 砂の中に隠れていた岩に右前輪をヒットさせパンク。しかし、18分の手慣れたパンク修理(ホイール交換)で、遅れをみせず、SSを9位でゴール。その結果、カミオンクラス総合順位も9位まで浮上。また一歩、上位へと進んだ。
 日野レンジャー1号車の菅原義正選手は、セミマラソンクラスと言う事で、本競技者の後進スタートにより、SS途中で日没になり、大事をとって、翌日朝に、キャンプ地へ戻ってきたが、レンジャーに問題がない為、次の日のルートへ、そのままスタートを切った。

 4輪クラスでは、毎日のように熾烈なデッドヒートが繰り返されており、BMW、トヨタ、フォード・・・等、メーカー・チーム総力戦で暑い走りが見られる。
(左の写真は、ゼッケン300番、MINIのカルロスサインツ選手)


DAY-8
1月12日
 



STEG-6 後半戦のスタート。

 後半戦の初日、ペルーのアレキパ~サン・ファン・デ・マルコナの間で289㎞の競技が行われた。現在、残っているのは、2輪105台、4輪バイク(クアド)18台、4輪69台、小型4輪(SxSS)24台、トラック30台。全行程807㎞の内、289㎞の2つのSSでは、細かな砂の砂丘群でスタックする多くの車両を尻目に、日野レンジャーは快走。SSを9位でゴールした。
 しかし、ウェイポイント(通過チェック)を1つ不通過で1時間のペナルティを受けはしたが、カミオンクラス総合10位へと順位を上げた。まだまだ「日野チームスガワラ」の活躍は、これからだ!

DAY-7
1月11日




 
 休息日

 ダカールラリーの中間休息日。全大会5000㎞ルートで、車体にダメージを受けている日野レンジャーや、他のエントリー選手にとっても大事な一日となる。一般的なメンテナンスから各部のオーバーホール、ダメージを受けたパーツの交換まで、この一日で、ほぼ新車へと生まれ変わる。
 日野自動車からの尖鋭メカニック達も、夜から朝まで、日中も手を止める事無く、完走をサポートするべく、日野レンジャーに取り組んでいた。

 ここで、ダカールラリー後半戦に「セミマラソン」と言う前半戦でリタイヤし、走行可能なエントリーに向けて、順位は付かないが、本メンバーと同じコースを走れるサービスがあり、日野レンジャー1号車の菅原義正選手も参加することが決まった。

DAY-6
1月11日




257 GUSTAVO GALLEGO選手の力走!

 

STEG-5 マラソンステージの2日目。

 マラソンステージの2日目は2つのSSを合わせて450㎞と、271㎞のリエゾンで構成されていた。SSは細かな砂の砂丘と枯れ川・石ころの多いオフピスト(道の無い砂丘群)で、ナビゲータには道の判断が難しいルートであった。
日野レンジャー2号車は、クラス7連勝を果たす実力で、今日のステージもカミオン部門総合14位で、無事、マラソンステージ2日間を締めくくった。
 明日は、ダカールラリーの休息日。日野自動車のメカニック達は、2台のレンジャーの整備に没頭する。

日野レンジャー2号車 菅原照仁選手コメント
 「ステージ5はフェシュフェシュの一日で埃がすごかった。また砂丘は20㎞ほどでしたが予想以上に大変でした。今大会のコースはスタックのリスクが高く、上位勢はその中でギリギリの戦いをしているように感じます。
 この新型の日野レンジャーでダカールラリーを走るのは初めてですが、毎日性能の高さを感じています。中間日にはリアサスペンションの特性を砂丘の走破に合うよう調整してもらいました。後半戦はかなり厳しいステージの連続になりますが頑張ります。」

 
DAY-5
1月10日
 



 STEG-4 第4ステージは、厳しい路面との格闘!

 今日は、マラソンステージの1日め。マラソンステージとは、その日のビバーク地でメカニックのサポートが受けられない日が2日間続く事。メカニックのサポートも車両部品も補給出来ない為、ダカールラリーでは車両トラブルが多い中で、壊さないで走るのが大事である。
 日野レンジャーの2号車は、車両にダメージが起きないように慎重な走りに徹しはいたが、SSではアタックし、前後351㎞のSSでは、トラック部門15位、総合でも13位をキープ。排気量10L未満クラスでは、トップ1位を死守した。

 この日、カミオンクラスで参加のカマズのチーム車両が、SS走行中に観客と接触事故を起こした。車両はそのまま走り去ったが、幾つもの動画が撮影されており、この車両はゴール後に失格となった。接触した観客は大腿骨骨折の重傷。ラリー主催者のヘリで病院に搬送された。
 事故のあった場所は、観客エリア外のラリー車両が行きかう箇所であったが、状況はともあれ、とても残念な結果となった。
DAY-4
1月9日
 


STEG-3 第3ステージは、厳しい路面との格闘!

 SS331㎞とリエゾンの462㎞で行われた。SSのルートは石混じりの登坂路に、砂丘とフェシュフェシュ(非常にソフトな微粒子状の土)が表れ、難易度も上がる。軽量な車体の日野レンジャーにとっては、有利なコースで、SS10位カミオンクラスで12位まで順位を上げた。その上位には、カマズやタトラなどの競合が犇めく強敵に挑んでいく事となる。
DAY-3
1月8日
 




STEG-2 ロングステージとなる。

 第2ステージとなる、ピスコからの342㎞のSSで、2号車の日野レンジャー菅原照仁選手は、レース序盤でエンジンの駆動を伝えるセンターデフロック機構に不具合を感じとり、無理をしない走行に切り替え、無事SSはクリア。リエゾンの203㎞も走り抜き、メカニックの待つビバークへと戻ってきた。
同日には、1号車の菅原正義選手のレンジャーにもステアリングにトラブルが起きオンコースをバイパス、、さらにチェックポイント不通化とも重なり、大会規約上の失格となり、今年のダカールラリーを終わる事となってしまった。

 2輪では、レッドブルKTMが首位を取っているが、前回は惜しくも優勝を逃がしたホンダCRFラリーを始め、ヤマハ、シェルコ、ハスクバーナなどが、上位を狙って、少ない僅差で上位で凌ぎを削っている。
DAY-2
1月7日
 



 
STEG-1 ダカールラリーが スタート。

 1月7日、Day-2は、リマからピスコへのループステージ。競技としての89㎞は砂と枯れ川とハイスピードが入り混じるトータル的なセクションのコース。
 このSSを2台の日野レンジャーはクラス1-2フィニッシュでゴールした。カミオンクラスでは、1号車が28位、2号車が19位と、まずまずのポジションについている。



菅原義正選手(1号車 ドライバー)コメント
「日野このラリーは毎日毎日を集中して進んでいくのが肝要。初日の今日はことさら慎重に走りましたがトラブルもなく順調でした。明るいうちに到着出来ましたし、明日もこの調子でいきたいです。」
DAY-1
1月6日
 
 

スタートセレモニーにて。

 スタート台のボディウムニが設けられた海岸沿いの公園には、多くのダカールファンが殺到し、賑やかな雰囲気に包まれ、2輪車137台、クワド26台、4輪130台、カミオン41台と、車種もメーカーも世界各国から様々な車両が集まるなか、日野レンジャーも引けを取らない人気を博している。
 明日より5601㎞の長いダカールラリーが始まる。


2019年
1月4日

 

リマに到着した日野レンジャーとクルー達。

 ダカール開催のペルーのリマに到着した2台の日野レンジャーは、チームクルーと日野自動車からの精鋭メカニック達と揃った。この後、ラリーの車検へとメンバーの登録作業へと続いた。
 1号車は、昨年同様の車体に改良を重ね、昨年のリベンジに燃えてます。
 2号車は、新型の車体をシェイクダウンさせ、前回のカミオンクラス総合6位以上の結果を目指しています。
 日野自動車からは、全国のディーラより若手のメカニック達が毎日のレンジャーを修理・メンテナンスを行う。メカニック達にとっては、ダカールの地でレンジャー過ごす時間は、掛け替えの無い貴重な経験となるであろう。

12月12日


日野自動車本社での壮行会開催


 ダカールラリーに向けて、チームスガワラと日野自動車のメンバーが一つにまとまった。
 昨年のダカールラリーが終わってから、次回の出場に向けて、車両の改良から、若いメカニック等の育成まで、一年かけて積みえ重ねてきた成果を確認し合いました。
 この時期には、2台の日野レンジャーは南米ペルーに向けて、船積みされて、居ました。


2018年
7月27日



シルクウェイラリーに参戦

 7月20~27日にロシアで行われたシルクウェイラリーに2台の日野レンジャーが出場し、2号車が6位、1号車が9位と無事完走を果たした。
 ダカールラリーの前哨戦として、多くのダカールライダー/ドライバーが出場するこの大会は、多くのライバル達が顔を揃える中で、車両のテストとチームメンバーの結束を強める絶好の機会でした。