HTDE 2013' レポート 

 今年のプランを練っている皆さんへ
 2013年のHTDEに参加してきましたのでそのレポートをお送りします。


 HTDE への洗脳は例によってマツモトミチハルさんのOUTRIDERの記事なので、20
くらい経っていることになります。それに加えこれもマツモトミチハルさんが立ち上げた、
日高にビッグオフで集結するイベント「GS 4DAYS」を通じて、さらに洗脳されていったとい
うこともあるでしょう。またこれもマツモトミチハルさんが毎月笠間のKTM マルチショップさ
んのプライベートコースで行っている練習会「プチSUTR 」で知り合ったかたに背中を押し
ていただいたということもありました。
 さてHTDE に行くのに相応なバイクを持っていない私は、去年から引き合いのあった上
富良野の定宿のマスターの10年落ちのハスクバーナを手に入れ、覚悟を決めました。

 いざエントリーフィーを振り込んだら、洗脳が解け、「何故エントリーしてしまったんだだろう」という気持ちになり、会場入りすると「何故ここにいるのだろう」という気持ちになりましたが、車検でドタバタしたので(ブーツを上富良野に忘れて取りに行ったり、ハスクバーナの登録証をコンビニでFAX した時置き忘れたことが発覚したり等)そんな感傷に浸っている場合ではなくなりました。
 そんなこんなで翌朝のスタートを迎えました。ぴーかんで本当に良かったです。雨だったらすぐに玉砕だろうとずっと心配だったので一安心。聞いていたとおり、誰もジャケットを着ていないので、自分も定宿のマスターに貰ったレトロなブレストガードにしました。
 ブーツを取りに行ったために一ヶ所しか下見出来なかったのですが、その下見したスタート直後のシングルトラックが私には一番の難所でありました。特に1mくらいの落差の小川を斜めに渡るところがイヤでした。
 ことごとくぬかるみにはまりながらもなんとか一周(40km)して、ピットに戻ってこれました。携行缶から給油しながら、素晴らしいロケーションを思い返していました。体感的には1/3くらいシングルトラック!!前夜の開会式で「距離は短いけど昔の日高のようなレイアウトにしたので、堪能してください」というアナウンス通り、雪どけから用意するスタッフの方たちも「本気で真剣に遊んでいる 」ことが伝わってくる素晴らしいロケーションです。特に町牧(かつては牧場だったのでしょうか?)とコース図に記されているエンデューロテストのグラストラックが印象に残っています。

 2周目からはぬかるみの前で止まって、何本もある通った跡を厳選してから、通りました。息を整えて、冷静になったほうが、よっぽど速いし、何より体力的にも、はまり続けていたら、最後まで持ちません。
 コース図から予想していたよりも、終盤川渡りが続き、水没したら復旧している時間がないので、凄く緊張しながらこなしました。そんなこんなで1日目はなんとか3周し、ペナルティ57(MAX60)でギリギリセーフで2日目へ進めました。
 昨日の前泊からお世話になっている会場の日高高原荘の部屋に戻り、ベッドに横になると、全身打ち身で、晩御飯の時間になってもなかなか体を起こすことが出来ませんでした。1日で10回以上転んだのも、1日で2回前転宙返りしたのも、バイクが上から降ってきたのもはじめてです。帰ってから判ったことですが、肋骨一本折れてました。御飯の時、スタッフとして参加しているGS4DAYSで知り合った猛牛組合の方達と歓談してリラックスすることが出来、気持ちの上で凄く助かりました。
 
 2日目バイクに跨がれるか心配でしたが、なんとか跨がれました。ただ、ハンドルを起こしてバイクを立てた時、物凄く重く感じたので、直感的に今日転んだらバイク起こせないと思いました。そして案の定、河川敷の石がゴロゴロしているところから整地されている道へ出るところで倒した時、前へズルズル流れてしまい、起こせません。深呼吸して、冷静になり、流れないようにタイヤの前を掘り、なんとか起こした時20分くらい使ってしまいました。ペナルティが心配でしたが、2日目は、2周なので救われました。ペナルティは周回数に関係なく1日60分なのです。2日目の最終ラップの難所を全てクリアして、日高の市街地に向かうところで、自然に涙が出てきました。涙の理由は、よくわかりません。スタッフのかたに対する感謝の気持ちが一番大きいと思います。
 という訳で、なんとかかんとかゴールといいたいところですが、スキー場に作られた特設のファイナルクロスが待っています。町のかたも見に来ていて、いい雰囲気です。とにかく転ばないように慎重に走って、ゴール!。町のかたも加わって完走者みんなをハイタッチで迎えてくれました。お世話になったスタッフのかたにお礼を言って廻りました。(変な表現ですが)長くてあっという間でした。掘り返してしまったコースは、スタッフが1ヶ月以上かけて直すそうです。
 本当に頭が下がります。一番のお礼はまたエントリーして日高に戻ってくることだと思います。
 年齢的にも資金的にも最初で最後のつもりで出ましたが、なんとかまたスタート台に立つ気持ちを持ち続けようと思います。
 (とりあえず、ガイドツアーにエントリーしようと思ってます)

 
写真提供 「チェックポイントにて  PHOTO アトムさん」                   「ファイナルクロスにて PHOTO YASUPA忍人さん」

PS  全身打ち身の痛みがなくなるのに、1ヶ月半かかったことを記して、レポートを終わります。