04’ガストンライエミーティングレポート

 いろいろありました〜6thガストンライエミーティング参加記〜

 
レポーターはBMW R1100GSで参加の田中さんです。

 今回のガストンライエミーティングは行かない予定であった。
なにしろ開催場所が京都である。遠い。金も無い。早々にあき
らめていた。そんなとき、いつものようにクラブ通信が届き、中
に目をとおすと 「GRMどうしますか?私は行く予定です。」 
と土谷会長の悪魔のコメントが書き添えられていた。なに〜、
こないだ行かないって言ってたじゃんか。しかもいつのまにか
11月のクラブツーリングもちゃっかり1週間ずらしてあった。
人が行くというと自分も行きたくなるのが人間の性である(私
はそうである)。恥をさらすようであんまり書きたく無いが、こ
のとき6月に入院したときの高額医療費がちょうどもどってき
たのであった(な、なんというタイミング)。で、ぎりぎりでエント
リーしてしまったしだいである。

 
11月4日(前々日)

 仙台からの出張から夜帰ってきてPCのメールをチェックす
ると、2年前GRMで一緒に走って今回再会を楽しみにしてい
た大阪の奥村さんからメールが来ていた。「残念なお知らせ
です。GRMキャンセルいたしました。もともと仕事がいそがし
くタイトなスケジュール、しかも今回ガストンがこられないとの
ことで・・・・・・・」な〜ん〜で〜す〜と〜(TT)
 SSERのHPをチェックしてみると何も書いていない。おかし
いと思い数日前のメールをチェックするとSSERからメールが
きていて、ガストンが来られなくなり、希望すればキャンセルも
可能とのこと。期限は11月4日と書いてあった。もうあと1時間
しかないじゃん。さんざん迷った挙句、キャンセルのメールをS
SERに日付が変わる直前に送信したのであった。

 
11月5日(前日)

 もんもんとして夜が明けた。くやしいほどの快晴。ねむいので2度寝する。朝食をとりながらぼーっとしていると、なんだか猛烈に行きたくなってきた。キャンセルをキャンセルできないものか。さっそくSSERに電話を入れると誰もでない。送られてきた書類の中に緊急の連絡先の携帯が書いてあったのでかけてみると山田さんの留守電のメッセージが流れてきた。とりあえず用件を録音し、しばらくしてもう一度SSERに電話すると今度は出てくれた。担当者がまだ来ていないのでおりかえし電話するとのこと。しばらくして三好さんという女性から電話があり、キャンセルのキャンセルOKですよとのこと。やった〜(笑)
 今日は会社は休暇をとってある。11時過ぎに自宅を出発。寒いだろうけど東名は好きでないので中央道経由にした。そのために高速用のウインタージャケットを着て、現地で走る時着ためにいつものスリーシーズンジャケットはバックにつめてある。途中2回の休憩と1回の給油で米原インターに到着。名古屋近辺は暖かったが、関が原からは結構冷えた。ここから長浜の今日の宿まではあとわずか。途中コンビニで明朝の食料を買ってバイクで地図をながめていると店員の女の子に話しかけられる。う〜ん、今日は悪くないかも(笑)
 今日の宿は長浜サイクリングターミナルホテル。GSクラブの澤田さんがすすめていた宿で、格安なのが良い。5時半くらいについてフロに入って夕飯をとり、もう一回フロに入っていると澤田さんたちが到着した。その後消灯時間まで澤田さんたちとロビーでだべってしまった。

 
11月6日(DAY1)

 起床は6時。今日の集合時間は7時半である。ゆっくり朝食をとり出発の準備していると、昨日朝起きれるかなあと言っていた澤田さんがもう外でバイクに荷物を積んでいた。準備をすませバイクに跨った時点で7時ちょっと前。時間が無いので長浜インターから木之本インターまで高速を使用することにする。五分前に集合場所の奥琵琶湖ドライブインに着くと既に駐車場は参加者とそのバイクでいっぱいであった。
 参加者は見知った方がいっぱい。菅原会長、土谷会長、みやぴー、それに7月の東北キャンプで一緒だったちさかさんもいた。昨日高速で抜かされた9月のクラブツーリングに参加されていたフロントを21インチに改造している15GSとHPN乗りの方。2年前一緒だった、ヒゲにたばねた長髪が似合う15GSの林田さんもいた。前回は夫婦で15GSで参加。奥様のヌタ場でコケて、泥で下半身はにわ状態が思い起こされる。今回はだんな様だけでの参加。二年ぶりの再会を喜ぶ。私はこけたとき一緒に起こしてもらうため林田さんと走ることにする(えへへ)。
 受付をすませ、今日のコマ図、ルートマップ、ゼッケンをもらう。ゼッケンは#42。この番号を不吉だと思うのは私だけであろうか(笑)フロントカウルにゼッケンを貼り付けコマ図をマップホルダーにセロテープで固定し巻き取っていく。ここで問題発生。全部巻き取れないんである。いくら頑張っても7キロ地点までしか巻けない。弁当箱の高さが足りなかった。仕方ないので先にスターとする私が、後からスタートする林田さんを待つことにし、7キロ付近からコマ図走行することにした。

  

 ブリーフィングが始まり、1日目のツーリングの説明を受ける。途中3箇所のチェックポイントをもうけ、その区間の指定速度ではしり、設定されたタイムに近い人順に順位をつける。4つの区間のうち、自信のない1区間を自己申告し除外できる。ちなみにCPはどこにあるのかわからない。ルートマップがあるとはいえ、ちゃんとトレースしないと駄目みたいだ。今回の初日の走行距離は260km。うちダートは50キロの予定だったが、試走の結果、台風の影響で林道は被害が大きく、半分の距離になるとのこと。ダートは1200GSのノーマルタイヤでも走れるとのこと。そりゃ走れるだろうけどさ(笑)
 9時からゼッケン順にスタート。私の番が来てスタートし、会場をでてすぐのトンネルの手前で林田さんを待つ。ほどなく林田さんがやってきてコバンザメ走行。われわれが一番ビリである。コマ図走行初めての2人はお互い1回ずつ分岐を間違え、やっとこさ一本目の林道手前のCPにたどりついた。そこには山田さんがいた。チェックカードにタイムを書き込んでもらうと林道突入。林道はそこそこ荒れており、たまに砂っぽいところもあって走りずらい。今回GRMに参加予定ではなかったので8000km走行済みのTKC80はけちって履き替えていなかったのだ。当然ブロックの山は無い。パンクが怖いので空気圧は高速を走った時のまんま高めにしてある。それでもなんとか登っていくと数台の先行車が止まっていた。そこは若干傾斜がありこぶし大の石がごろごろしてガレており、道の真ん中に溝がはしっていた。
 先行車を助けた後は、われわれの番。林田さんが先に行く。発進してすぐ右側にコケ、その後ガレ場を抜ける直前、前に止めてある他の人の15GSと絡み合って転倒。しかしなんとかクリア。次は私。私も発進してすぐ右側にこけた。スピードに乗る前に前輪がはじかれて前に進まない。しょうがないのでタイヤを溝にはめてすすむことにした。林田さんに押してもらって何とかクリア(後で聞くとミヤピーもここで大地と抱擁したらしい)。2人して大汗をかいて休憩。中に着ているフリースを脱ぐ。林田さんは転倒したときフロントのブレーキホースが緩んでブレーキフルードが漏れ、増締めすることに。そんなことをやっているとXR400に乗ったオフィシャルの方がやってきて、山田さんも12GSで登ってきた。「わたしたちビリですよね」と聞くと、「ゆっくりいってください」と言われてしまった(この日は何回も追いつかれてそのたびにビリですよねと聞く羽目になる)。
 そうそうゆっくりしているわけにもいかないので出発。林道は登りきるとあとはフラットだったのでさくさく進む。1本目の林道をでてしばらく走ると土谷会長が待っていた。「もう25分も待ってたよ〜。どこかで倒れてるんじゃないかと思って」ええ、どうせ倒れてましたよ。でも私を心配してまっていてくれたわけね。ありがとう会長。ほんとに嬉しかったよ。その後は私を先頭に、土谷会長と林田さんの順で走ることになった。なーんだ、いつものクラブツーリングと一緒ではないか(笑)

  

 しばらく舗装路の移動。藁葺き屋根の集落を通過、在原業平の墓の横を通りかかる。おお、六歌仙!の在原業平ではないか。集落にはそば屋もあり、参加者のバイクも止まっていた。後ろ髪ひかれる思いだが、遅れているので先に進む。ほどなくメタセコイヤの並木が並んでいて壮観な眺め。ぜんぜん雰囲気が違うけど戸隠の奥社の杉並木のような大木が道路の両側に並んでいる。ここでも参加はバイクをとめ休憩していたがわれわれは先にすすむ。303号線に入り道の駅で休憩。ルートマップをみると、なんとこの先の林道は昔走ったことがあるところであった。もうお昼であったが、まだ80kmしか走っていないこともあり、他の参加者を尻目にもうちょっと先に進むことにする。
 道の駅をでてすぐ左折し、熊川宿の中を走ってすぐさま国道に戻る。田園風景の中を走り三方五湖の脇をかすめ、2本目の林道手前のつづらおれを登る。前に走った時とは反対側からのぼるようだ。道は狭く、落石が多くて走りずらい。土砂崩れの場所があったが、バイクは通れるようになっておりオフィシャルのかたがカメラをかまえていた。
 その後林道突入。記憶だと若狭湾の尾根筋を走るこの林道は左手に三方五湖がみえ、右手に若狭湾がみえる景色が抜群の林道だったはず。道幅も広く路面もフラットなこの林道は走りやすかった。1.5kmほどで東屋があり第二CPがあった。景色のいいここで、しばし記念撮影。途中、分岐を間違えてしまったが、無事2本目の林道を走り終え若狭湾沿いを走る。海は凪いでおり、本当に美しい。バイクをとめてぼーっとしていたいぐらいだ。ほどなく小浜の町に入り、時間がもったいないのでコンビニで昼食をすます。目の前をエントラントが通り過ぎていく。するとまたオフィシャルのXR400がやってきて駐車場に止まった。「またビリですか〜(笑)」
 20分ほどの休憩で出発。時刻は2時。ここから今日の宿泊場所めざし、南下していく。なんとか日暮れ前に3本目の林道を抜けたいと話していた会長の言葉もあり、さくさく飛ばす。峠をいくつかこえてダムのそばまでくると、3本目の林道の直前にCP3があった。ミヤピーや、他のエントラントもたくさんいる。みんなタイムコントロールしてるみたい。そんなこととはまったく関係ないわれわれは速攻で出発。またもや私は林道の入り口を間違えてしまう。言い訳ではないが、今回走ってみて私のGSのトリップメーターが狂っていることがわかった。で、3本目の林道突入。流水のあとが深くえぐれていたり、荒れ気味ではあるが、、路面はしっとりしていて、この日一番好きな林道だった。無事3本目の林道を通過。さあ、あとは風呂と飯とビールが待っている箕面のホテルまで帰るだけである。
 京都、大阪、兵庫の県境を走り、池田市内に入るもブリーフィングで言っていた渋滞もほとんど無くホテル到着。時間はまだ日のある5時過ぎ。ホテル近くでコンビに寄って買い物をしてミヤピーとだべっても余裕であった。
ホテルロビーでテェックカードに最後のタイムを記載してもらい提出。除外する区間を申告する。本当はこけた2区間目を除外したかったのだが、山田さんに「おまえらみんな同じタイムじゃないか、つまらん」と言われたので、私だけ1区間目を除外することにする。

  

 気がついたら我々は到着が中盤より前のほうになっていた。宴会は7時半なのでまだ二時間以上ある。ゆっくり風呂に入り翌日のコマ地図をセットした。風呂はナトリウム泉で白馬のホテルと一緒でぬるぬるして気持ち良い。部屋はみな2人部屋で、私はクラブでもおなじみ、F6GSから最近KTMにスイッチした小林さんと同室であった。
時間通り宴会ははじまり、区間賞の表彰やオークションがあった。土谷会長は第一区間で区間賞!私は第四区間で名前を呼ばれたような気がする(お酒が入ってよく覚えていない)。
オークションでは土谷会長とそろって菅原会長のところのパリダカのTシャツをゲット。サインをもらおうと思ったらいつのまにか菅原会長はいなくなっていた(今度サインもらおっと)。

 
11月7日(DAY2)

 6時過ぎに起床。今日も天気が良い。相方の小林さんは私と同様煙草を吸わない方だったので非常に快適だった(前回参加した時は4人部屋で私以外の全員が煙草を吸っていたのでつらかったのだ)。今日はスタートが7時45分とのこと。小林さんと7時前に食事をとりにいく。テーブルでは近藤スパ太郎さんとオフィシャルの方と一緒だった。近藤さんとは、なんとご近所さんだったことが判明!毎朝うちのちかくの保育園にお子さんを預けにいってるそうである。ローカルねたで盛り上がった後、オフィシャルの方(今回のコースを作成されたそうである)から、今回のルートはどうですかと聞かれた。今回は観光地もルートに盛り込んだためバランスが難しく、もっとダートが多い方がいいのではないかとかいろいろ悩んだそうである。私は非常に素晴らしいルートだと思いますよと答えた。確かにダートをもっとがしがし走りたい人もいるだろうし、私みたいに別にあんまり走らなくとも満足する人間もいるだろう。すべての人が満足するなんて不可能だと思う。小林さんは来年北京ウランバートルに出たいのだがエントリーフィーが思ったより高かったと嘆いていた。
 8時すぎに出発。閉会式の予定は3時。今日のルートは約150km。うちダートはたった2km!なんで2kmだけダートなのか。なんとなく想像がつくが(笑)。給油したあと茨木インターから京都南インターまで高速走行。そこから市街地にはいる。今日はルート上に観光地があり、うち2箇所ぐらいはゆっくりみる時間があるそうである。

 

 最初は東寺。遠くから五重塔しかみたことがなかったが歴史をかんじさせるなかなか重厚な建物の造りに驚く。境内では骨董市をやっていた。西本願寺の前を通り過ぎる。新撰組の立て札がたっていた(今考えると壬生の八木家や前川家にいけばよかった)。信号待ちをしていると土谷会長が輪嘶舎(りんせいしゃ)を知ってるかという。昔アウトライダーに広告を載せてた京都のライダーハウスだったと私は記憶している。私自身利用したことはなかったが。でも数年前ご主人がなくなってしまい閉じてしまったはずだ。会長は過去何回か利用しており、ご主人に線香をあげに行きたいと言う。幸い西本願寺と二条城のあいだのオンルートから程近い場所にあった。呼び鈴をならしても人の気配が無いので、となりの娘さんの家をたずねると玄関をあけてなかにいれてくださった。現在奥様は体調を崩して寝込んでしまっているらしく仏壇に線香をあげることはできなかった。そのかわりお茶をごちそうになった。
 オンルートに戻り、コンビニで休憩しているとまたオフィシャルが目の前にとまった。昨日までのXR400じゃなくピカピカの100GSに乗っていた。家が近いので乗り換えてきたという。「今日はみんな湯豆腐たべにいったり好き勝手にやってますから」。下鴨神社神社では近藤さんと一緒になった。残念ながら紅葉ははじまっていなかった。、入り口からずっと先の鳥居までもみじの並木になっていたので紅葉していればさぞかしきれいだったろうに。
その後三千院、寂光院のそばをとおり京都をぬけ鯖街道を走る。有料トンネルをぬけたあとダートに突入。目印があったので入り口はわかったが一人じゃぜったい入らない道だ。

  

 結構交通量が多いので路肩で対向車を待っていると先に林田さんが林道に入っていき、私もあとにつづく(これがラッキーだった)。道幅は車一台ぶんくらいで、のっけからクレバスだらけである。左カーブのところで先に止まっていた澤田さんにストップをかけられる。道全体がガレガレだった。そこに先行した林田さんがはまり、たちゴケしてしまう。起こすのを手伝ったついでに下見をして比較的あれていないところをみつけ、澤田さんに「デジカメかまえてるよ〜」とプレッシャーをかけられたが無事クリアした。そのあとも峠までの上りは荒れており1速ホールド、スタンディングのまま走った。花折峠と石碑がたっているところに本日最初で最後のCP。休憩してばらくすると会長と林田さんも登ってきた。この先の下りは一箇所がけ崩れとのことだったがたいしたことはなかった。
 無事林道をぬけ鯖寿司の店で昼食。食べ終わるともう2時ちかかった。3時までには絶対つきたかったので最後はルートをショートカットし、ゴールのつづら尾展望台についたのは3時10分前であった。イエイ。ミヤピーは12時前についていたそうである。会長が言っていたとおりであった(笑)。
 表彰式のあと記念撮影し、みなつぎつぎと家路につく。私は荷造りが終わって出発したのが4時近く。帰りも同じ中央道経由で帰った。一宮で渋滞にはまる。長野に入ってソースカツ丼をたべ鋭気を養うが、とどめに小仏トンネル付近で渋滞にはまってペロペロになりながらも家についたのは11時すぎ。翌日の仕事に思いっきり影響がでたのはいうまでもありません。一日中ふわふわ浮いている様な感じでした(笑)。やはり京都は遠かった。2日間とおして天気もよく、フルコース走行れたし、景色はすばらしいし、大満足でした。
 最後にガストンさんの快癒を強く祈念し筆を置きます。長文乱筆、最後までお付き合いいただきありがとうございました。
    おわり