林道を抜けると昨夜降った雨がこの辺りでは雪になっており、葉の落ちた木々の枝枝に雪が着いた様子は北海道の樹氷のようでした。しかし雪に感心していられるのはここまで。峠の下りではアイスバーンになっており、SSERのスタッフの方達と手伝いながら、7人でコンボイ走行。しかし少し前を走っていたR100GS/PDが横たわっています。やはり滑ったらしい。皆で起こそうとするが足元が滑り、バイクのタイヤもグリップしない為起こす事すら出来ない。そこでアイスバーンの無い道端までシリンダーを軸に(またでた!!)滑らせて移動させ、そこでやっと起こす事に成功。後は気を付けながらゆっくりと下り、麓の町まで降り同行の4人とラーメンライスで昼食をとり、ゴール地の塩尻峠近く、高ボッチ高原に向かいます。
ゴール2km手前の広場で、小休憩していると後からライエさん達が来て、私とツーショットのあとそこにいた10数名で記念撮影。皆の思い出のワンシーンになったでしょう。
いよいよゴールです。今日の走行距離は約150km、ダート率は低いけど十分満足です。ヌタヌタの林道よりアイスバーンの方が印象に残りました。やはりもうすぐ季節は冬なんですね。
皆がゴールした後、ライエ氏からライディングレクチャーがあり、皆食い入るように聞いています。言葉の違いから解らないことも多いけど、バイクに乗るということは全世界共通の言葉だと私は感じました。午後4時には惜しまれつつ、解散になりました。私とみやぴーはR20号をひたすら走り帰宅。とても疲れたけれど充実した2日間でした。ライエさんの走りを見て研究し、自分の走りに生かしたいと思います。
F650GSで参加のS本さんから感想を頂きました。
日本各地から大勢の人達が集まりました今回のGRMとても良い雰囲気でした。ノーマルの人もいれば、バイバリのチューンの人もいて話しが盛り上がりました。普段なかなかこれだけのオフロダーに会える機会はありませんから本当に良い経験です。 ミーティング中の走り方や普段のツーリングの話し、そしてそれぞれのマシンについての話で夜のパーティは盛り上がりました。こうしたイベントは参加してみないとなかなか良さが伝わりませんからぜひ一度は参加してみることをお勧めします。クラブのツーリングとは一味違って面白いです。最後に、ガストンは変なおじさんでした。実際に確かめてみましょう。でも走りを見ると凄いです。
M田たかくねんのGRM2001レポート「ガストンと走ったよ」編
「M田くんガストンの前走って道案内してくれる?」 SSERのボス、ヤマダさんがやってきてそう言った。「◯!▲?□」と絶句してたら「ガストンもボクもマップホルダー持っとらんのよ」 「レギュレーション読んでんですかヤマダさん!?」...という訳で、堂々、ガストン&ジャンピエール(ガストンの友)&ヤマダさんを従えて、集合場所のアルプスホテルを出発することになったのです。
しかしこのメンツは重すぎる...背後にプレッシャーを浴びながら走っていくと最初の林道入口の渋滞に某バカミーズO塚くん@新車ダカールを発見。リラックスするためにちょっとちょっかい出してやろう、としたその瞬間、大きくテールスライド!そのままO塚くんに突っ込んで2台とも転倒。さっそく大失態をやらかしてしまった。後ろにいたガストンも目が点。「ナビのM田くんが突っ込むとガストンも突っ込まないかんよな」 ヤマダさんナイスフォローです。しかし、先が思いやられるなぁ。
O塚くんには気持ちで十分償って、林道に入った。後ろからガストン&ジャンピエール&ヤマダさんが続く。うぉ〜〜〜っ。ぶぃぶぃぶぃ〜〜〜っ。はぁはぁはぁはぁ。後ろは??? なんだ結構のんびり走っている。今回ガストンは1150GSに乗っている。これは去年エフロクダカールでさんざん悪さをしたのできっとヤマダさんがもっと重くて辛い1150を選んだんだろう。さすがのガストンも思うように走れないようで「バイクが重い、タイヤが悪い」とさかんにアピールする。しかもしつこい。そう言えば前にも散々「川渡りは濡れるからやだ」とか「ナイトランは見えないからやだ」とか言ってたなぁ。しかも一日中(笑)。でもねガストン、日本にはね「弘法、筆を選ばず」っていうことわざがあるんだよ。ボクは心の中でそう呟いたのでした。
CP-1の後はヤマダさんと別れてガストン&ジャンピエールを引き連れて走ることになった。でも英語分かりません。ガストンがいろいろ言ってくるけど笑うしかないじゃん。とその時「This
is a
pen‥‥」サンドワークス仲間のW部くん@DR800が流暢?な英会話でフォロー。意外な一面(失礼)、とっても助かります。
ヤマダさんから、どこか適当なところでめし食って...と言われていたのですが、タイミングをはずしてしまいCP-2まで来てしまった。もう2時を廻っている。ここで貼紙発見。「この先の蕎麦屋でガストンかヤマダさんと一緒に蕎麦を食べチェックカードにサインをもらうように」のようなことが書いてあるではないか。そんなこと聞いとらん。その先の蕎麦屋まで行くと大勢の参加者がまだかまだかと待っていた。ひぇーーーあやうく暴動になるところだった... ヤマダさんはというと、ずーっと手前の蕎麦屋でなんにも知らないでのんびりしていたそうな。お〜〜〜い。
お昼を食べたらガストンがソワソワし始めた。もうホテルに帰ってシャワー浴びて、着替えてすっきりしたいらしい。それはね、ボクもそうしたいのはやまやまなんだよ、ガストン。とうとう雨が降り出してきた。ホテル目指して走る。制限速度かなりプラス?で走っていたが、それでも後ろから盛んにガストンがプッシュしてくる。隣に並んだガストンの目がキラリと光った。「早く帰ってシャワーだ!」世界チャンプの眼光を見た!!!
もう少しでホテルの入口、というところでとうとうガストンが切れた。ボクを追い越し、前車も追い越しブォ〜ッと行っちゃった。ホテルの入口を通り過ぎて...行っちゃったガストンを追いかけると、雨の中ずぶ濡れになってぽつんと一人で待っていた。ボクは心の中で呟いたのでした。日本にはね「急がば回れ」っていうことわざもあるんだよ、ガストン。
2日めは朝から青空になりました。絶好のツーリング日和。「今日も頼むね」ヤマダさんがやってきてそ言った。昨日よりちょっと慣れたボクは、ツーリング中できるだけ多くの人がガストンに会えるよう、ペース配分に気をつけながら走ることにした。(気づかいのA型なのです)
ゆっくり走ったり、一気に皆を追い越したり...でも根っからのレーサーなのか、ガストンは常に先へ先へと行きたがる。まったくもう、どうどう(ガストンをさとす声)。あっ、だめ抜いちゃ。ガストンまた切れちゃいました。しかも今度は抜いた車に怒られた。ちょっとシュンとしてるガストン。ボクは心の中で呟いたのでした。日本にはね「石の上にも三年」っていうことわざがあるんだよ、ガストン。
しょうがないなぁ。御機嫌直しに今日のお昼は好きなもの食べていいよ、とこれまた某バカミーズI毛くん@100GSに通訳してもらうと「スシ!スシ!スシが食べた〜い!」 ルートを外れて今回のコース作成者クラッシャーO西氏推薦の回転寿司に入った。ガストンもジャンピエールもすっかりご機嫌。よかった、よかった。
いよいよ最後の林道になりました。いたるところで大勢のエントラントたちが、最後のガストンの走りを見ようと待ち構えていた。よ〜し気合い入れて走るぞ。うぉ〜〜〜っ。ぶぃぶぃぶぃ〜〜〜っ。はぁはぁはぁはぁ。バックミラーをみるとガストンもギャラリーの前でカウンターを切ってみせたりしてとても楽しそうだ。ふと景色に目をやると、まっさらな青空の下見事なアルプスの山々がならんでいた。ああ、来年もまたガストンと楽しい時間を過ごそう、そう思いながらボクは紅葉のトンネルの中へGSを走らせていったのでした。ちゃん、ちゃん。
注)話をおもしろおかしくするために一部事実をねじ曲げていることを御了承下さい。またここに登場する“ガストン”とは、パリダカやMX元世界チャンピオンのガストン・ライエ氏と同一人物とは限りませんので御注意下さいね。(笑) 最後にSSERのヤマダさん、貴重な体験ありがとうございました。
第3回 ガストン・ライエ・ミーティング
ゼッケン55 M田 一孝
ことしもガストン・ライエ・ミーティングの季節。もうなんだかんだで3年目のお友達がやってくる。当日の天気予報は午後から雨、しかも前日よりもぐっと気温がさがるそうだ。
朝4:30には出発の予定が家を出たのが5:00になってしまった。移動中やっぱり気温が低く標高が上がるにつれキャブが不調になっていった。80〜90kmくらいでブスブスいってそれ以上加速せず。ビッグオフミーティングのときのセッティング(夏仕様ね)のまま、途中で合わす時間もおしいので移動を続けた。「相模湖」で足を着いて、次に足を着いたのが「豊科」出口。途中それっぽいGSに3台抜かれた。そんでもって途中「長野まであと99km」の表示がでてきた時点で遅刻が決定・・・。高速を降りて給油で一回停止、13分遅れで白馬アルプスホテルに到着した。移動距離280km。一般路ではキャブはやや不調くらい。受け付け、コマ図貼り等を終わらす。なんか見覚えのある顔が多い。車両は圧倒的にBMW多し。あとは大型車、400以下は私とXR−BAJA一台のみ。
駐車場でガストンさん発見!挨拶をする。「おお、ミヤピー!」と肩をたたかれた。もう「YOU」から「ミヤピー」へ認識が変わっている。「寒いね〜、寒いね〜」を連発し、みんなに囲まれてわいわいやっていた。
簡単な車検と説明のあとゼッケン順に出発。みんな給油など止まっている間淡々と移動して一本目の林道の前で「M田君率いる!ガストンさんのグループ」に追いついた。ダートに入り、M田君、ガストンさん、ジャンピエールさん(ガストンさんと一緒に来日のフランスの方)の後ろに位置を確保。ガストンさんは1150GSの限定仕様。ピエールさんとガストンさんの距離が少しづつ開いてきたので、手を上げてピエールさんをパス、ガストンさんの真後ろにつく。路面は水溜り、わだち、ややがれ、一部マディとタイヤがすべる要素が十分、ガストンさんはモンゴルでクラッシュ後に始めてバイクに乗ったそうで、1150GS、しかもタイヤがT66Xの6部山。ちょっとした所でも簡単にリヤタイヤがブレイク、でもすぅっと修正をする。去年にくらべかなり抑えて走っていた。(去年ガストンさんはF650GSダカール、スイッチが入った途端コーナー2つで消えた・・・)
20分以上ランデブー走行!しかも一回だけ前に出てしまった・・・。何台かのエントラントをパスして一本目のダート終了、ガストンさん「だめだよ、前も後ろもすべるすべる!見た見た?前と後ろが違うわだちに入ったの、怖かったよ」などと言いながら結構うれしそう、走るの好きなんだね、やっぱり。でもどんな時も私達と同じ視線で誰とも分け隔てなく接してくれるガストンさんってすごいな。自分もめいっぱい楽しんでいるし。そして移動区間、舗装路は落ち葉でとてもスリッピー、そしてパスチェックに到着。
パスチェックからは単独走行に切り替えた。一本ダートを抜け舗装路を移動、パスチェック後コマ図に指示のあるソバ屋さんで昼食。私らが食べ終わるころガストンさん到着、チェックカードにサインをもらう。ポイントがつくそうだ。ソバ屋さんをでたころ雨が降り始めたりやんだりとなってきた。ダート2本通過、通過時点では路面はドライ、フラットな林道でペースは上がる。(あとで聞いた話だが、M田君はここでかなり消耗したそうな・・・。たぶんガストンさんのスイッチが・・・?)
残り40kmくらいで雨になった。ひどくなる前にゴールへ近づこうと進んでいった。国道からホテルに登る坂のところでコーヒーブレイク、まだみんな帰ってこないな〜、ガソリンあと80kmくらいだから今日入れとくか、と給油に向かう。雨もひどくなってきたのでゴールに入った。バイクを並べているとガストンさん達も帰ってきた。
パーティーまで2時間以上の空き、風呂に行ったりしゃべったりしてすごす。外は雨が本降りになっていた。
パーティーが始まった。挨拶のあと成績発表。成績を狙った走りをしていなかったのだが第3ステージでまさかのステージウィナー!同タイムがいたけどもね。SSER関係で初の表彰台だった。そのあとは食べながらのスピーチ大会。ステージウィナー、BMW以外の人、そしてガストンさん直々の指名をいただき3回も壇上にあがった。
2日目の朝、雨はあがっていたが路面はフルウェット。気温は昨日よりさらに下がって寒い。昨日の説明によると今日はダートは7km2本、ただし標高の高いところを通るそうだ。しばしT谷隊長とランデブー。一本目のダートに入ると私はBMW軍団を少しづつパスして行った、がF650GSダカールに置いていかれた。キャブをちょっと調整して少しエンジンが安定した。標高がさらに上がり2本目のダートへ。傾斜はそんなにないが幅がなく、がれとタイトコーナーのテクニカルな林道。80ベーシックに追い越された。「落ち葉ちゅる」な路面に気を使いつつ移動。どんどん標高が上がり峠にさしかかった。一面アイスバーン(傾斜付き!)だった。昨日の雨が峠では雪で、それが凍結していた。車がスタック脱出直後に凍結路面に入った。先に通っていた何人かのエントラント達が手伝って上げきった場面だった。もう「開けちゃだめ、閉めちゃだめ」で峠を登って降りた。
次のコマ図までの7kmが遠い遠い。降りきった湖の分岐で初のミスコース。他のエントラントの知らないワインディングを計12kmほど堪能した。キャブをもう一度調整。寒いので移動を続ける。残り50km、残り30kmと距離が減っていく。しかし、残りの50kmに罠が、30kmに罠が、と思ってしまうTBI経験者の悪い癖、(実際TBIでは峠やダートがあって、50kmを2時間越えることは多い)今回はなにも問題なく2番でゴール地点に到着した。高原の見晴らしの良い広場、冷たい風が吹き抜ける。チェックを終えて、時間が余ったのでゴール手前のプチアタックで5回ほど遊ぶ。人数が集まってきたのでゴール広場へもどった。ガストンさん達が戻ってきたのは最後の方。即席ライディングスクールが始まった。
ライディングポジションからマシンの自分に合わせるセットアップ、難所やデューンの対処の方法などなど。
世界一流の講師はとてもわかりやすく説明してくれた。そして簡単な閉会式のあと解散となった。
今回は一日目は天気に恵まれず、2日間通して気温は低かったが、イベント自体面白く、コース設定もビッグオフ向きに振ってあってみなさん楽しめたんではないかと思います。ガストンさんも「バイク乗る人、みんないい人」と気軽に接してくれました。私なんか中学生にも負ける片言英語で十分会話できました。みなさん、来年は参加しましょう。楽しいですよ!。