DOA (ドアー オブアドベンチャー) ラリーレポート

 今回のレポートは、一昨年に続き2度目のチャレンジのうーくん
(土谷ELEFANT900M)です。

 今年のDOA(ドアー・オブ・アドベンチャー)は福島県大沼郡昭和村での開催。
時期は、秋の紅葉の始まる10月6日〜7日です。
 開催2回目の去年は、仕事の都合で参加出来ず、残念な思いをしたので、今年
は早めに準備を始めます。
 2ケ月前の8月中旬、参加への案内状が届いてから参加を決めていた私は、
申し込み当日に連絡をした私はゼッケン7番、ビッグオフロードクラブからはラ
イライさん(斉藤さん=R1200GS・ADV)は栄光の1番ゼッケン、たかくねん氏
(松田さん=R100GS)は10番、3年連続出場を果たしたミスターXさん(藤原
さん=R100GS)は50番、東北組のむささびじゅんちゃん(早坂さん=KTM 
LC-8 990ADV)は76番、TLD梅さん(梅田さん=アフリカツイン)は82番と、
それぞれの思惑のゼッケンでした。
 コマ地図クラス72台、GPSクラス38台、オート(4輪)クラス4台、カミ
オンクラス1台(軽トラ)の合計115台の大イベントの開催です。

  
前日 (10月5日)

 前休が取れなかった私は帰宅が7時半になり、これからバイクを車に積み出発準備です。
まずはエレファントを車に積み込むのに一苦労。室内高が低いエルグランドは、バイクのフロント部のメーター周りの車高を10cm、タイダウンベルトで下げます。さらに、一人では押し上げられないので子供に手伝ってもらい、なんとか載車。荷物の準備は前日にしてあったので積み込むだけでOK。それでも自宅を出発したのは、10時になってしまいました。
 家を出てしまえば、あとは会場を目指して一直線。圏央道から東北道を白河インターまでひた走り、その先は一般道を約100kmで会場の「昭和村 からむし織の里」に到着です。時間は夜中の2時半、バイクを下して、次の日(当日?)に向けて、車中で仮眠をとります。楽しみと不安と期待とで、ここまでは、心底、ドキドキです

  

  
DAY−1 (10月6日)

 朝5時に起床すると、辺りに人の声がします。私の隣に留めてあるトランポのたかくねん氏は、久しぶりのラリー参加に興奮しあまり寝れなかったらしいが、声は元気そのもの。軽く挨拶をし、他のエントラントに挨拶を交わしながら会場を散策。ライライさんやミスターXさんらも前日から会場入りしていたため、のんびりテントから出てきます。その他にも、ビッグオフのイベントメンバーやら、クラブ設立20周年に参加して下さった野口さん(スーパーテネレ750)もおり、また、過去にクラブツーリングに参加してくれたKTM 950ADVの人とも話をします。東北組のTLD梅さんやじゅんちゃんも到着し、クラブメンバーが揃いました。
 エントリー開始の時間になり、参加ゼッケンとコマ地図を受け取りに行きます。イベント主催者の山原さんやラリースト兼写真家の堀田さんとも挨拶し、受け取ったゼッケンをバイクに張り付け、車検を受けます。ところがなぜかリアのブレーキランプが点きません。(・。・; ドキッ!) スイッチ周りを分解すると、ブレーキペダルのランプ点灯スイッチのコネクターの片方が外れているのに気付き、差し込みなおし点灯を確認、車検をパスします)^o^( ホッ!。 同時に配布された2日間分のコマ地図をせっせとマップホルダーにセットし、しばしの休息。

  

 8時30分にブリーフィングを行い、9時にスタート。ゼッケンの早いクラブメンバーは、スタート台周辺に並びます。ゼッケン1番のライライさんが勢いよくスタートし、その少し後に7番の私、10番のたかくねん氏が続きます。今回はコマ地図を楽しむためなので、のんびり走り始めます。
 コマ地図は、制作者の意図がルート案内に反映されるので、1コマずつ確認しながら走ります。さっそく、今回の癖である舗装路とダートでのコマ地図と自車のサイクルメーターとの距離間の誤差を見つけます。舗装路では3kmで300m(約1割)短くなり、ダートでは10kmでの誤差は100mもない事を確認し走り出します。

  

 コースはさすが、奥会津の昭和村。走りだしてすぐに20kmを超えるロングダートに突入です。肩慣らしもそこそこに本格的に走りだします。紅葉にはまだちょっと早いけど、藪の生い茂るシングルトラックや、落ち葉の浮くフラットダートを気持ちよく快走します。CP-1に到着する頃には、ライライさんや、たかくねん氏と合流し、CPで配布されたお弁当を食べます。
CP-1の後は、噂になっているガレ場林道に突入です。4輪とカミオンクラスの車両には、道幅が足りずエスケープルートになりますが、バイクはオンルートで進みます。
 さっそく雨で流れた路肩で、バイク1台がやっとの幅のシングルトラックが現れました。さらに路面はバレーボールほどの岩がゴロゴロ。慎重にクリアすると今度は深さ30cmほどのクレバスです。エレファントは何事もなく通過しますが、後続のたかくねん氏はシリンダーが岩に乗り上げ動けなくなります。さっそくカメラを構えてシーンを抑えます。ごり押ししてなんとか通過したGSは、後続車の危機を招くことになります。その後に通過するKTM950ADVが、溝におとされた岩に前輪をロックされ、前進不能になります。カメラを構えていた私は、様子を見ながらレスキューに行き、進路をふさいでいる岩を手でどかしてあげると、すんなり通過・・・。さっそく、たかくねん氏の悪意がみのりました。(~o~)/

  

 その後も、土砂崩れや、林道路肩崩壊、クレバス etc。10km程の林道でしたが中身の濃い1本でした。その林道を抜けて一休みしていると、ゼッケン82番の梅さんが追いついて来ました。梅さんの後ろを走っていた人の話を聞くと、梅さんのアフリカツインは、一連のガレ場を、飛ぶように抜けて行ったそうです・・・。流石としか言いようがありません。
 この後は、GPSクラス参加の梅さんと、コマ地図クラスのたかくねん氏と私の3人で、ランデブー走行です。さらにライライさんも加わり、何時ものビッグオフツーリングとなりました。が、いつもと違うのは走るペースです。ガンガンに飛ばします。追いついて行くのがやっとの私でした・・・(^^ゞ
 そんな楽しいランデブー走行も、コマ地図の230km地点でゴールです。流石に全ルート飛ばしたので、午後4時前には、ゴールしてしまいました。

  

 そして、DOAお楽しみイベントの一つ、トライアルセクションへのアタックステージ。会場近くの土手にトライアルアタックセクションが用意され、ノーミスクリアで−30kmのボーナスポイントが点きます。(足つき1回で1ポイントの10点満点からの減点方式)
 1番乗りの梅さんは、途中の段差で勢いよく飛んだため、勢い余ってコース脇のU字溝にはまってしまいます。スタッフ&観客一同の歓声を受けてのパフォーマンスとなりました。その後にチャレンジした私とたかくねん氏とライライさんは、途中転倒でクリアーは出来ませんでした。ゴールの到着がちょっと遅くなったミスターXさんは日暮れによりコースクローズで、アタックも出来なかったようで・・・。ゴールしたエントラントは近くの温泉へ、ひとっ走りで出かけていました。

   

 夜の宴会は、からむし織の里のレストランで、地元の野菜をふんだんに使った夕食で、腹いっぱいになり、ビッグオフメンバーの宴会会場では、「しげさん」や「イー君」といったスペシャルなライダーとも大いに語らいながら、夜は更けて行きます。夜中には本格的な雨が降り出し、明日の林道コンディションが不安になりました。

  

  
DAY−2 (10月7日)

 2日目の朝はのんびりしています。8時半のブリーフィングの後、ゼッケンの遅い順からのスタートなので、最後尾になるビッグオフメンバーは、他のライダーの出発シーンをカメラに収めます。ところが、KTM990ADVのじゅんちゃんが、なかなかスタートしません。トラブルの始まりです(~_~;)

   

 話を聞くと、まずはバイクのキーが見当たらない(プチ紛失)。更にキーが見つかっても、デジタルメーターがマイル表示に切り替わって反応しない事。会場に来ていたディーラーの人に問い合わせてもなかなか手立てが無く、メーカー側に連絡し、キロ表示へ一時的には戻りはしたが、この日は途中でいきなり表示が切り替わるトラブルが続きます。しかし、じゅんちゃんはGPSクラスに出走で、あまり距離に頼らない走行をするので、大丈夫だったそうです。
 2日目のルートは、以前にクラブツーリングで走った事のある林道が多く含まれ、見覚えのあるルートで、走りやすい。一部に砂利が深いところはあるが、フラットな路面で、快適にペースが上がる。が、ここで自分にアクシデントが発生。インベタで左コーナーに侵入したところ、路面に落ちていた枝にフロントタイヤを乗り上げて、左の土手にスライドイン!
 スピードこそ出ていなかったから、草むらを少し穿ったくらいで事なきを得る。やはり、その日の1本目の林道は自分には鬼門の相が出ている。何時ぞやの自爆動画の一件や、さらにその前も・・・、そう言えば全部、左側にコケてるな〜〜〜〜。更にその後の砂利敷き林道の下りでは、リアブレーキを多用しすぎて、ブレーキフルードがフェードし、ブレーキがスカスカで林道から落ちそうになったり・・・、マイナートラブルが続出。

  

 快適にコマ地図を消化しながら進むと・・・?コマ地図にない分岐路が出現。 あれ?分岐の絵が無い・・・? 距離の表示も無い・・・。右も左も同じような道で、どちらに進むか、たかくねん氏と相談していると、後続車が合流。この1コマがないのを皆で確認したものの、ダートの分岐なら前走者のタイヤの跡があろうが、舗装路ではそれも無い。悩んだ挙句、山原さんの心理を読んで、右に進む事に決める。そして、次の距離とコマ地図が現れるまではドキドキものの、数km先に正解の分岐が現れ、ホッと胸をなでおろす。
 CP‐1に付くと、そこには梅さんとじゅんちゃんがおり、この後は昨日に引き続き、4台でのランデブー。そして、1本目の林道中盤で、そのトラブルは起きた。「たかくねん氏のR100GSのリアウインカーがステーごともげて宙ぶらりんになった事」はおいといて、なんと先行していたスペシャルなスーパーテネレが、沢落ちしたらしい。すでに十数台のバイクが止まっていてライダーが状況確認をしている。幸いにもオーナーには大きな外傷もなく、引き上げる算段を探っている。しかし、橋の袂の3mのコンクリートの段差と周りの岩場により、押しても引っ張っても人力では上がらなさそうなので一旦諦めて主催者側へ連絡を取り、ウインチで引き上げる事に。その場のメンバーもラリーの続きに戻りつつ、その場を走りだしました。

  

 その後の、QCP(クイズポイント)で、梅さんがお決まりの立ちゴケを披露。さっと引き起こして、何事なお無いように、何時ものように走りだす・・・(-。-)y-
 DAY−2の昼食は各自自由という事で、たかくねん氏は「蕎麦が食べたい!」をオンコースを戻って蕎麦屋に。残った3人は通り沿いの「コンビニ」で、コロッケと揚げ物をつまみにノンアルコールビールで乾杯!少しまったりしていると、ミスターX氏が合流し、たかくねん氏も美味しい蕎麦を食べた満足げな表情で合流。
 この先のコマ地図を検索すると、ゴールまであと50kmほど。しかし、その中でダートが30km近くある事が見て取れる。梅さんは、「もう十分に走ったから、勘弁して〜〜〜」と言いつつも、ダートに入ると戦闘(先頭)でブッチぎって行ってしまう。自分は、マイペース+??で、快適に快走をする。しっかりダートの感触を体で感じながら、バイクと語りながら。

  

 最後の林道を抜けたところで、たかくねん氏とミスター]さんと3人で最後の休憩と記念撮影をし、残り15kmの舗装路をゴール目指してラストラン。
 ゴールでオドメーターのチェックを済ませ、各自、帰宅の準備。走っている時は気にならないバイクに着いた泥が、車に積む時はちょっと気になり、乾いてからカリカリほじって少しだけ落とすと、フロントフォークを10mm落として積み込みです。帰りは、なぜか何時もスッと搭載完了です(^_^;)

  

 さていよいよ閉会式と各賞の発表です。今回は、DAY−1でのボーナスステージのクリアが無いので、上位入賞はあり得ませんが、タービュランス賞(過積算距離賞)として、94700kmで見事オイル添加剤をゲット。(たかくねん氏のGSの14万kmは、主催者の意向により黙認)総合順位ではクラブ員の入賞は無く、やはり走行距離よりボーナスステージのクリアが大きな割合を占めるこのイベントは、ちょっとだけ難しいかな。でも、成績よりも、完走と2日間走った山々の自然の中で味わった空気と風景、山原さんの人柄の出るコマ地図に弄ばれるこの楽しさ、ミスターXさんが3回連続出場&完走を目指す気持ちも分かります。
 何しろ400km以上のルートでダートが200km近く及ぶ、林道&ダート三昧。DOAならではの普段通行出来ないクローズ林道も多数含まれ、これでもかと言う位、手がしびれる程の楽しい2日間になりました。

 来年も、開催は行うと宣伝もありましたので、今年の出場を悩んだ方は、是非とも来年へのエントリーの計画をしてみてはいかがでしょいうか ( ^^) _/~~

最終リザルト

●マップクラス 


ゼッケン 1、 ライライさん 49位
ゼッケン 7、 うーくん 18位
ゼッケン 10、 たかくねん氏 27位
ゼッケン 50、 ミスターXさん 47位

●GPSクラス

ゼッケン 76、 むささびじゅんちゃん 11位
ゼッケン 82、 TLD梅さん 26位