クラブ「チャリ」 in 富士山ヒルクライム

 2005年6月5日(日)晴れ 富士北麓公園午前6時を過ぎた
ころ周りにはカラフルなジャージに身を包んだ老若男女、続々と
増えてくる。昨日までの天気予報では曇り一時雨で在ったが一転、
朝日を浴び白く光る頂が見える。『自転車で富士山スバルライン
を登ろう!』それだけの大会に3千超の人が集まりスタート時刻
を待っている。

 
番外編リポートは紅い鳥こと江川がお送り致します。

 2003年11月秋のクラブツーリング恒例「砂浜を走ろう 気分は
パリダカビクトリーラン」で、一瞬の油断でめでたく骨折部隊の仲
間入りをして、去年は自粛の一年をすごすことになり、今年は復
活だ〜と思っていると吉田氏(F6GSダカール)より草津で自転車
のヒルクライムが有るから一緒に出ようというお誘いが。Net検索で大会要綱を調べていると富士山スバルラインの文字が飛び込んで来て、勢いで両方にエントリー。しかしその時はまだ足に力を入れると響く状態。まあ何とか成るだろうと練習を始める(草津編の詳しい話は吉田殿へ)。
 ある日のこと携帯メールに土谷会長より「富士山スバルラインで自転車のヒルクライムが有るんだと」、返信に「エントリー済み出るの?」、土谷氏より「思案中」と。そのころは吉田氏からは返事無し(後日応援に行きますと連絡が来ました)。
 話を当日に戻し、いよいよスタートが迫って来ます、上空には撮影用ヘリが飛び待機場所も大分混雑してきます。そしてクラスごとにいよいよスタート、但し各車にセンサーを付けてスタートゴール地点で其々チェックするので焦って出発する必要は有りません。 スタート地点からチェック地点まで先ずは上ります、タイムはまだカウントされていないので、割とのんびり周りりの人と会話しながら向かいます。「ピーッ」と言う音と共に改めてスタート。ひたすら前者の背中を追いかけますが速い人には付いてく前に振り切られます。
 そうこうしている内に後ろからは追いつかれ、先発組には追いつきます。メーターの走行距離はゆっくりとしか進みません。周りからは「ゼーハーゼーハー」呼吸音のみが響きます。給水ポイントでの補給と共にありがたい声援を頂き気持ちを入れ直し脚に力を込めます。
 だんだんと風景が変わり、草木が疎らになってきます。頭上より「ドンドン」と言う音が?地元の青年団による太鼓、傍を通過の時は体が音で震えます。森林限界線を超え周りは砂と石と岩だらけ、気のせいか空気が薄く感じます。「対向車来ます」の声に前を見ると既にゴールした上級クラスが降りてきます(先は長い・・・・)。
 あと3km 2km 1km 最後の力を振り絞ってラストスパート。ゴールに飛び込もうとしたら目の前にデッカイカメラを構えた吉田氏が、ゴールの瞬間を撮られてしまいました。 一息ついて荷物を取りに行き(スタート前に、主催者に上着や下りに必要な荷物を預けておくと先にゴール地点まで運んでくれるサービス)、うろうろしていると土谷会長の姿が、お疲れ様でした。

 江川 ロードレーサー男子30〜39才  416/1103位 総合935/2981位 1:33;03
 土谷 MTB男子              190/409位  総合2291/2981位 2:05;50

   

 流石に5合目は寒いので長指グローブ長袖ジャージ+上下カッパを着込みます。下りはセーフティーカーが入り、速度が出すぎないように前を押さえるので、何度か休憩をかねて途中で止まり、追いつかないように先導車を先に逃がします。登りでは見えなかった(見る余裕の無かった)風景を眺めて一息ついて。25kmを下るの時速50km/h平均で約30分・・・長い。今回は軽量化の為にホイール強度がギリギリなので、出来るだけ丁寧にブレーキを掛けて下ります。
 モアッと空気が暖かくなったと思ったら終点、5合目と1合目では大分気温が違うのが実感できます。エントリー数3545人 出走3233人 完走者数3189人 標高差1,270m 距離約25km 平均斜度 5% 完走率98.6%の楽しい遊びです、次回は是非とも一緒に出ませんか?

   江川さんに続き、土谷もレポートをいたします。

 富士スバルラインと言えば、「中2の時に登ったな〜」との記憶のうちに、申し込みを済ませ、当日は安く買ったWサスのMTBで、チャレンジ!毎日の通勤で片道10kmを走っているので不安は無いが、いかんせん100%登り! 何処まで体力(脚力)が持つかが勝負。
 スタートすると、右も左もビシッと決めたウエアと如何にもお金が掛かっていそうなチャリばかりで一瞬怯む。「まだまだ始まったばかり!」と自分に気合を入れ直して進む。最初の5kmはアッという間に通過。結構汗をかいている。10kmを過ぎた頃から脚に疲れが来はじめ、立ち漕ぎをしようとするが、リヤサスがストロークすると、ペダルと身体の動きが合わずNG。しょうがなくシッティングのまま頑張る
事に。
 15kmを過ぎた頃には、シートの角度が悪く股が擦れて痛い。少し緩や
かな所で腰をずらして我慢する。この辺りからは、標高が高くなった事も
あり、汗を殆どかかなくなった。(体調不良?の不安もあったが、湿度が
下がった為で心配は無かった事を後で気が付く)、途中2箇所の給水所で
はドリンクのサービスもしているが、受け渡しと後の処理が大変そうなの
で、パスする。(普段の自分なら2〜3本絶対にもらっていただろう。)
 残り5kmの頃には、すっかり脚に疲れが来ているのが判りペースが落
ちるも、ここで負けたらビッグオフロードクラブの名が廃る(なんのこっ
ちゃ!)と気を入れなおしゴールを目指す。ラスト1km前、ほぼ平らに
近い登りの500mでは、ラストスパートで一気にロードも含めて20台
をブッちぎるも、ゴールまでの300mで失速。修行がまだまだ足りない
事を痛感した。
 そして、栄光のゴールへ。約25kmにも及ぶただひたすら登りの中で、
終わりを信じて走ってきた事もあり、ゴールゲートを通過した時には、こ
の上の無い達成感を感じる事が出来た。ゴールでは吉田君がカメラを構え
て待っていてくれたが、ウィリーを決めようにも失敗。ゴール後には江川
君と落ち合い、記念撮影をするも、やはり脚力の差を見せ付けられる結果
となった。次回こそは絶対に負けないぞ!と心の中で誓ったのであった。