私はバラを手にとって、彼の前に立つ。
『秋斉さん…』
名前を呼んでバラを差し出すと、秋斉さんはちょっと驚いた顔をした後、すぐにいつもの涼しげな笑みを浮かべて受け取ってくれる。
『おおきに』
秋斉さんの笑みが色っぽくて、私はドキドキして頬が熱くなる。
バラを受け取った秋斉さんが、みんなの方をチラリと見て言う。
『○○はんの答えは出たみたいやけど、いつまでも邪魔してはる、野暮天はどこの旦那はんどすやろなぁ』
その言葉で、みんなが部屋から出て行くと、秋斉さんがソファに腰をおろして、私に言う。
『そんなとこに立ってんと、こっちへ来ておくれやす』
そう言って、自分の横をポンポンと叩いて微笑む。
秋斉さんの仕草や表情があまりにも綺麗で、私は引き寄せられるように隣に座る。
『ええ子や』
そう言って、秋斉さんが優しく私を抱き寄せて、私の髪を撫でる。
『○○はんは、なんでわてを選ばはったんどすか?』
秋斉さんが、私の顔を覗き込むようにしながら問いかける。
『そんなの…わかってるくせに…』
私が恥ずかしくて、うつむきながらそう言うと、秋斉さんがクスリと笑う。
うつむいた私の顎を指先で持ち上げて、優しい声で秋斉さんが言う、
『○○はんの口から聞きたいんどす』
普段見たことのない、秋斉さんの熱を帯びた眼差しに見つめられて、私は小さな声で言う、
『秋斉さんが…好き…だから』
私が言い終わる前に、秋斉さんの唇で口をふさがれる。
甘く優しい口づけに、体の力が抜けてしまう。
長い口づけが終わる頃には、私はすっかり秋斉さんにもたれかかってしまっていた。
『○○はんは、ほんまに可愛いらしいなぁ』
そう言いながら、私の首筋に指を滑らす。
くすぐったさに身を震わすと、秋斉さんがクスクスと笑う。
『秋斉さん、意地悪です…』
そう言って、上目遣いで睨むと優しい目で見つめられる。
『意地悪は嫌いにならはりますか?』
そう言われて、私は首を横に振って言う。
『嫌いになんてなりません。』
私の答えに秋斉さんが微笑んで、私を膝の上へと抱き上げて、秋斉さんと向かい合うように膝の上に座らされる。
下から見上げるように私を見つめて、私の頬に手を伸ばす。
『わても、○○はんのこと好いとります。』
そう言うと、頬に伸ばされた手が後ろに回って、グイッと引き寄せられる。
そのまま激しく口づけられて、頭が真っ白になってしまう。
長く激しい口づけに、思わず吐息が漏れてしまう。
『ん……ふっ…』
吐息を漏らすと、その吐息まで奪うかのようにさらに深く口づけられる。
唇が離れた時には、私は体が熱くて苦しい位になっていた。
秋斉さんの肩に倒れ込むよに額をのせると、支えられながらソファに倒される。
秋斉さんの重みを感じて目を閉じると、今度は優しく口づけられる。
口づけながら指先で耳を弄られ、また吐息を漏らすと、秋斉さんに耳元で囁かれる
『もっと声を聞かせておくれやす。』
すでに熱くなっている体がますます熱くなる。
首筋を舐められて、思わず声を漏らすと、秋斉さんの手が私の服を優しく脱がせていく。
恥ずかしさをごまかすように、秋斉さんにしがみつくと、開けた胸元に秋斉さんの指が滑る。
『○○』
呼び捨てで名を呼ばれ、深く口づけられながら、私は熱く甘い感覚に飲み込まれていったのでした。